[2015年4月3日]
新学期の授業が始まり数日経ちました。新年度より私が水曜日から金曜日の小学生の授業を担当することとなりました。今まで授業を担当することがなく「初めまして」の生徒さんもいれば、「お久しぶり」の生徒さんもいます。なので、今週は生徒さんも私もお互いにちょっと緊張気味の授業となっていますが、これからどうぞよろしくお願いしますm(__)m。
では早速、今週の小学生授業からの話題です。
久しぶりに授業を担当した新小学4年生さん。以前にも講習時などで授業を担当したことがあるので私がきびし〜いことは知っています。神妙な顔つきで授業が始まりました。
最初の時間は「わくわく文庫」。本を読むことは良いのですが、その後にある感想文タイムが「めんどくさい」ようで、ちょっとイヤイヤモードです。感想を書く前に必ず「あらすじ」を書くのですが、うまくまとめることができず結局、文章をところどころひろってつなげてしまうため、読み返してみると何のお話なのか全く分かりません。
「あらすじ」をまとめるのは、その文章を要約するのですから確かに簡単なことではありません。しかし、本を読み、その内容を短くまとめるということを繰り返すことで読み取り、作文、両方の力を付けていくことができます。なので、この講座では生徒さんの力を見て段階をふみながら必ずやらせるようにしています。
書き始めたな、と思ってしばらくみていると数分でキョロキョロしたり、感想文のお話とは違うお話のところを読んでみたり・・・、そのうち体がくねくね・・・。なかなか集中して取り組めません。どうしたものかと思い、手法を変え、文章を書き出す前に文章を短く区切り、その区切りの中での出来事について「誰が出てきた?何が起こった?」と対話をし、口頭で言わせてから書かせるようにしました。
言わせてみると、始めはとても短い内容になってしまいますが、言った内容に対し、「どんなふうに?なんで?」と対話していくと始めの内容にどんどん肉付けがされていきます。そして、ある程度まとまったところで書かせてみる、これを繰り返していくと、単に文章をつなぎ合わせた「書き写し」ではなく「あらすじ」になっていきました。本人も自分の書いた文章を読んでみて、満足したようで「上手に書けた」と喜んでいました。
次の時間は「算数」。算数は嫌いではないのですが、なかなか集中力が続かない!ちょっとやっては消しゴムをかまってみたり、手をかまってみたり・・・。ということでこちらも手法を変え、まず始めは「今から○分で解くよ!よ〜いスタート!!」とタイマーを使いやらせました。男女の差や性格による差はありますが、この手法は結構小学生には効きます。このやり方で乗ってきたら、次は、これから解く問題を見せ、「この問題を解くのに何分かかるかな?」と本人に時間を設定させ、本人の言った時間にタイマーをセットしてやらせることをしました。時間内に終われば大満足、終わらないと奮起してがんばりました。自分で設定したタイムをクリアできるかどうか?はゲームの感覚に近いのでしょうね。最終的に短時間で数十問の問題を集中して解きました。
今回は、私との授業が久しぶりのための緊張と学校が休み期間のため疲労度が低かったことも一因としてあるとは思います。しかし、ちょっと手法を変えるだけで行動に変化が現れます。行動の変化は結果の変化への第一歩です。ちょっとした行動が変化することは大きな一歩なのです。ですから、まずは行動を変えさせることが大切です。
また、小・中学生の保護者の方から「集中力が続かない」とよくご相談を受けますが、子どもの集中力は好きなこと(遊びやゲーム)の時は驚くほど発揮されますが、そうではない勉強で続かないのは当たり前です。集中力が続かない子どもに集中させようと無理やり何分も一つのことをやらせ続けるのは逆効果になると思います。
まずは1分から。タイマーを活用して、1分を2分に、2分を3分にと少しずつ伸ばしていくと良いのではないでしょうか?勉強で大切なことは、それぞれの問題を解くときにいかに集中して取り組んだかです。1ページ解く間ず〜っと集中できるようになれば理想ですが、なかなかそうはいかないのが現実です。まずは「1問に集中させる」ことだと思います。集中力がないのであればなおさら、短時間集中トレーニングを重ねることが大切だと思います。
一人ひとりのお子さんの現状の力、性格、家庭環境などすべて違います。今年度もひとり一人に合わせた学習メニューを考え指導させて頂きたいと思います。学習に関するご相談をいつでもお聞きします。お子さんの学力UPのため精一杯取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。