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啓新セミナー

[2015年6月5日]

「おむこさん」は男?女?

6月に入り、ビックリするぐらい暑かったり、季節が戻ったような涼しい(寒い)日だったりと天候が不安定ですね。塾生さんの中にも体調を崩す生徒さんがいらっしゃいます。しばらくすれば梅雨を迎え安定しない天気が続くようになります。早寝早起きをして疲れをためないようにしたり、出かけるときは1枚はおれる物を持って出たりと、気を付けてお過ごしください。

この6月で啓新セミナーも4周年を迎えました。新学期を迎えてしばらく経ちますが、今月に入っても新しく入塾される方だけでなく、お問い合わせいただいたり、授業体験いただいたりと地域の皆様からお声をかけて頂けて本当に嬉しく思っております。また、こうして毎日生徒さんをお預かりして授業させて頂けることは本当に有難く思っております。保護者の皆様、生徒の皆さん本当にありがとうございます。

今年度は、満席となっている授業日が多いため色々とご不便をおかけすることもありますが、これからも生徒の皆さんの学力向上を目指して一人ひとりにしっかり寄り添った指導をしていけるよう頑張りたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今年度に入り小学生さんの『わくわく文庫』受講生がぐっと増えてきました。学習において「語い力」「読解力」は学力を伸ばすためにはとても大きく影響します。学習の土台となる力を身に付ける入り口となる講座が『わくわく文庫』です。特に最近は小学1・2年生の低学年さんからの受講生が増えてきているのですが、受講開始の学年が低ければ低いほど吸収力が高いことを感じます。

先日も、読書後の「感想文シート」で登場人物、各人物の行動などを確認したのですが、シートを見るとどうもよく理解して読めていないことに気づきました。お話は「さるの おむこさん」。理解できていない原因は「おむこさん」という言葉の意味がわかっていないことでした。「おむこさん」を辞書で調べ、さらに「おむこさん」の対義語を調べ、文章全体の流れを一緒に確認し、ようやく正しくお話を理解して、感想文を書くことができました。

現代の小学生にとって昔話に出てくる言葉は耳慣れないものが多いため文章全体を正しく理解できないことは多々あります。「ままはは」「かきね」「おひがん」などは昔話によく出てきますが、知らない小学生(中学生も)は多いです。こうした「知らない、耳慣れない」言葉に早く出会えば、調べて理解するチャンスを得ることができます。そのことによって、その後に出会う多くの文章の理解力が変わってきます。「分かることが増える」というのは学習に対する意欲をうみます。また、学年が低ければ低いほど、大きくなると面倒くさがってしまう辞書引きも楽しんで取り組むことができたり、新しい知識に対して興味を持って学ぼうとしたりします。こうした前向きな気持ちで取り組むことにより、より多くのことが吸収できるようになるのだと思います。小さい頃からスポーツや楽器に触れさせるのと同じですね。


一番長く『わくわく文庫』を受講されている方は、小学3年生から約4年受講されています。始めの頃は『日本の昔話』のようなお馴染みの児童文学書を読んでいましたが、今では芥川龍之介作品を読んでいます。読書後の感想文を読むと、作品の中で芥川が伝えたかった内容を見事に捉えていることがわかります。読書を通し、「語い力」「読解力」が向上しているだけでなく、作家の言わんとするところを理解し、その感想を自分なりの言葉で表現するだけの『学力』というより『人間力』がレベルアップしているのだと思います。「読書」を通してそのように生徒の人間的成長をしていく姿を見せてもらえることは本当に嬉しく思います。新しく受講されている小学生さん達も数年後にそのような成長をされていくのだろうなと思うと本当に楽しみです。