パソコン版を見る

啓新セミナー

[2016年2月5日]

お肉の重さは??

今日は昨日までと比べ少し寒さが緩んだ感じがしますね。昨日も日中に晴れ間が見られ、珍しく「立春」らしいなと思っていたら、急な雷と雪・・・(-_-;)。寒暖差の激しいこの時期のせいなのか、年齢のせいなのか少し体が重く感じられる毎日です。小学校ではインフルエンザによる学級閉鎖が相次いでいるようです。暦の上では「春」といっても、厳しい寒さが続くこの時期、手洗い・うがい、部屋の保湿など出来るだけの予防をして乗り越えたいですね。  

 塾生が通う各中学のテストは、今週に附属・寄居・小針・鳥屋野中、来週に上山・黒埼・宮浦・高志中等、再来週に曽野木中と約2週間、テスト期間が続きます。テスト対策も明日・明後日9:00から行います。一人ひとりの生徒が満足いく結果を出すことが出来るよう、生徒はもちろん、私たちも頑張りたいと思います。



先日小学4年生の算数の授業で、どの生徒も同じ問題で同じ間違いをしていました。問題は、
  
  8.1kgの肉を3つの袋に3パックずつに分けて冷凍したいと思います。1パックの重さを求めなさい。

生徒達は、
 8.1÷3=2.7   A.2.7kg

となっているのです。たった1行の文章なのですが正確に情報を読み取ることが出来ていません。どの子も塾の宿題や授業中、計算問題はバッチリできていますし、学校のテストでもいつも高得点をとっています。計算が出来ないのではありません。

間違えた原因として考えられるのが、
?文章が表している状態を正しくイメージできていない=イメージ能力が弱い、
?文章を読み飛ばしている=集中力が弱い、
?言葉のいみがわからない(1パックとは?)=語い力が弱い、

のいずれかです。子どもたちに1パックってどんなのかわかるか確認し、お肉と、「3つの袋に3パック」の絵を描かせると「なぁ〜んだ、こんなことか」と言っていました。子どもたちが「なぁ〜んだ」思うようにこれは、それほど難易度が高い問題ではありません。

ちなみに正解は、
 8.1÷(3×3)=0.9  A..0.9kg   です。


保護者の方によく
「うちの子はケアレスミスが多い」
とご相談をうけます。しかし、長年指導をしてきて「ケアレスミス」というものは存在しないのではないかと思います。数多くの問題を解いている子は、例えば小数点の付け忘れ、約分ミス、プラス・マイナスの符号ミスなどは殆どしません。毎回のテストでこうしたミスが見られたら、それは間違いなく『ミス』ではなく『実力不足』です。また、どんな間違いをしているのかをきちんと分析してみると「ケアレスミス」ではなく、上記の問題のような『イメージ力・集中力・語い力』の弱さに原因があることも考えられます。そうなると算数の学習ばかりやっていても学力は向上しにくくなります。

小学生の学習は一つ一つの問題を「どう解いているか?」「どんな問題で間違えているか?」を詳細に見ていくことが肝心です。小学生の間に出来ないことは中学生になっても出来ません。だからこそ、小学生のうちから一人ひとりを丁寧に見ていくことを大切に思いますし、彼らの将来の土台作りをしているという責任を感じます。


現在どの学年も、1年間の総まとめ的な単元を学習しています。この時期の学習をぜひ大切にして頂きたいと思います。