[2024年4月26日]
どうもどうも♪塾長の鈴木です。
さて、先日、小学6年生塾生さんからとても興味深い質問がありました。
「なぜ天皇の国事行為には内閣の助言と承認が必要なのか」
というものです。
この質問には、政治に対する理解を深めようとする塾生さんの興味が表れています。
国事行為とは、天皇が国を代表して行う大切な行為のことです。
例えば、国民に対するおことばや、国の法律を公布することなどがあります。
天皇は国の象徴(しょうちょう:しるしのこと=形のないものを形としてあらわすこと)
であり、国民を統合する存在ですから、国事行為はとても重要な役割を果たすのですね。
歴史的背景も考慮すると
太平洋戦争の敗戦によって、日本の政治・経済・社会は大きく揺れ動きました。
戦争中の日本は軍国主義の影響を受け、国民生活が疲弊し、多くの犠牲者を出しました。
このような状況を受けて、日本は新たな方針を模索する必要が出たのです。
その結果、日本はアメリカを中心とする連合国の占領下に置かれることになります。
アメリカは日本に対して、民主主義や人権を重視した新しい政治体制の確立を求めました。そして、日本国憲法が制定されることとなりました。
小6生が学習している日本国憲法は、1947年5月3日(憲法記念日ですね)に施行された憲法であり戦後日本の政治の基盤となりました。
この憲法は、戦争放棄と平和主義を掲げ、国民主権や基本的人権の保障を定めました。
また、天皇を象徴とする立憲君主制が採用され、内閣が政治の中心となりました。
ゆえに、日本国憲法の制定や天皇の国事行為における内閣の助言と承認が必要な背景には
「アメリカによる占領政策や民主主義の導入が深く関わっている」
のです。
少し難しい内容だったと思いますが
塾生さんが将来においてよりよい社会を築くために必要な知識と理解を身につけられるようこれからも支援していきたいと思います。