[2016年7月15日]
『○○に強い!』
という宣伝文句(キャッチコピー)を耳にしたことはありませんか?一瞬、魅力的に聞こえるかもしれません。
しかし、「論理的思考力」をお持ちの方なら、あるいは「数学的思考力」をお持ちの方なら、その本当の意味を読み取ることができるでしょう。
ある集合Ωがあったとします。その中に部分集合α、βがあり、α∪β=Ωで、α∩β=Ø(空集合)としましょう。
このとき、「αであればβでない」ということになり、αは「○○に強い」集合、βは「□□に強い」集合だとすれば、「○○に強い!」は「□□に強くない」(=「□□に弱い」)ということになります。
ある強みをもつ部分集合が、α、β、Θ・・と無数にある場合は成立しませんが、部分集合が少数に限られている場合(α∪β=Ωのような場合)は、この論理が成立します。
例えば、予備校業界で、「私大文系に強い」ということは、「私大理系に弱い」、「国立に弱い」と言っているのと同じです。
あるいは、中学受験塾業界で、「都立に強い」ということは、「私・国立に弱い」と言っているのと同じです。
また、「難関に強い」ということは「中堅以下(の指導)に弱い」と同じです。関西風に言うと「ウチは優等生専門で、ボンクラの指導はできまへん」と言っているようなものです。
わざわざ「○○に強い」と宣伝することは「□□に弱い」と白状しているようなものなのです。あるいは「□□に弱い」ことを隠したいために「○○に強い」を強調してしまい、知恵のある方に「□□に弱い」(□□が弱点!)ことが気づかれてしまっているのです。
『○○に強い!』という宣伝文句(キャッチコピー)を耳にしたら、『□□に弱い‼』と理解してあげましょう。