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三田学院

[2016年8月5日]

危険がいっぱい!中2!

・中学生活に慣れることに一生懸命な中1。

・高校受験を嫌でも意識する中3。

・最も弛む(たるむ)中2。

しかも夏休みに危険がいっぱい潜んでいます。部活や友達遊びで勉強が最も疎かになりやすいからです。

実は、中2の中盤に成績中位(偏差値50程度)以下にいる生徒は、その後の中学生活を人一倍(2倍)頑張っても、高校受験で上位校(偏差値60前後以上)にほぼ手が届きません。

中学における学力差は、中2の中盤までにほぼ最大に広がってしまうからです。

ここで言う「学力」とは、内申でも偏差値でもありません。そうしたものでは計測できない、今後の学習内容を理解する力です。

数学と英語の中学内容の基礎は、「中2の1学期」までに全て学びます。ここまでがしっかり理解できていないと、その後の学習内容を正確に理解できません。

中2半ばの段階で学力中位の人は、もはや高校入試までに学力上位の人との学力差をほぼ埋めることができないのです。

すでについている後れを取り戻して学力上位を目指すなら、少なくとも学力上位層の倍(約2倍)の勉強時間が必要です。

学力上位層の平日の勉強時間は平均で約3時間です。2倍は約6時間になります。そんなに勉強時間をつくることは容易ではなく、並みの努力ではいつまでたっても追いつけません。学力差が開くのを阻止するだけで精一杯になります。

忙しい部活になどに入っていたら、わずかな望みも絶たれてしまいます。

部活で失っている勉強時間は少なく見積もっても1日2時間です。休日の試合や大会、夏休みの練習なども含めると、もっと長くなるかもしれません。

何度も書いていますが、高校受験は中学入学前から始まっています。

すでに大阪を過ぎて博多に向け疾走する新幹線「のぞみ」に乗っている人を、新横浜からから新幹線「のぞみ」に乗って追いかけるようなものです。博多に同時につくことはできません。「こだま」や在来線に乗っているともっと差がつきます。

「中3になったら受験で大変になるから、中2の今年くらいはゆっくりさせてもらいたい」などと考えている生徒や保護者はいませんか。

中3が引退して部活で主役になり、秋以降の学校行事でも実質主役の中2は、勉強をサボっったり先送りしたりする言い訳がてんこ盛りです。保護者がしっかり監督していないとドンドン弛み、学力差が開きます。

少しでも現状を変えたいのであれば、一分一秒でも早く行動を開始するしかないのです。

すでに内申が上限に貼りついていて、中3までの先取りが済んでいる場合を除き、勉強に関して中2の夏をのんびり過ごす余裕などないのです。