[2016年11月14日]
受験生には言ってはならない言葉がある。あまり紹介されていない2つの言葉をご紹介する。
?中学生:「私立(私立高校)でも良いのよ!」
わが子のことを考えているようで、まったく考えていない言葉だ。
言われた受験生は「私立単願」を連想する。「推薦」という名のついた「実質無試験合格」となる受験方法だ。多くの受験生が最後の追い込みをかけている最中に合格通知が届く。名目は「推薦」のため、他の高校は受験できず、ここで受験は終わる。
何がいけないのか?
この言葉を聞いた瞬間に、ほとんどの受験生は学習意欲がゼロ以下に低下するからだ。中学最後の密度の高い学習をするべき期間を、錦の御旗の下でダラダラと過ごすことになる。この言葉がかけられるような受験生は、もともと勉強が得意でない子がほとんどだから、深層心理だけでなく表層心理でも、勉強への意欲が、ここで完全に潰(つい)える。
その後の人生における、もっと幅広い学習意欲も、ここで一緒に潰える。高校中退者が多いことや、仕事を転々としたり、収入が安定しない人が多いことに関係していく。
?小学生:「大学には行かなくても良いわよ!」
これも、わが子のことを考えているようで、まったく考えていない言葉だ。
なぜか?
この言葉を聞いたら、小学生であっても「自分だけは一所懸命に(一生懸命に)勉強する必要はない」のだと感じとる。「自分は勉強はソコソコで良い」と認識する。宿題など最低限やらなくてはいけない勉強だけするようになる。自発的に勉強することはなくなる。つまり勉強しなくなる。
大学には行かなくても良いのではなく、どこの大学にも行けなくなる。
大学進学率は約45%だから、平均以下の学歴になる。その後には、相応の人生が待ち受けている。
どちらも、わが子をダメにしてしまう言葉だ。
決して言ってはいけない。