[2016年12月20日]
Q:都立中入試に小学生新聞は必要か?
A:必要ない。小学生新聞では合格できない。
過去問題を見てみれば分かる。一般紙を読めるレベルの読解力が必要だ。入試問題は高校の国語教師が作成する。必然的に都立高校の共通問題並みの難易度となる。これを読みこなせる受検生でないと合格できない。また、小学生新聞を読める程度の受検生を合格させていたのでは、都立中の定員はいくらあっても足らない。そんな小学生は掃いて捨てるほど存在する。
遅くとも小学生新聞は受検学年になったら卒業しよう。一般紙の1面コラムなどを読む訓練をしよう。読む訓練とは「要約」できるようにするということだ。ただ読むだけでは力はつかない。
そして、自分なりの意見を形成する訓練をしよう。意見とは理由を明確にして自分の考えを表明することだ。理由は客観的でなければならない。好きとか嫌いとかなど情緒的であってはならない。理由は根拠を示すことができなければならない。根拠は事実や経験でなくても良い。合理的な考えの道筋でもよい。教師でもある採点者を十分に納得させられれば良い。
不合格となる解答のパターンをいくつか示そう。
?論点が設問とズレているもの。
→「生き方」がテーマであるのに「国際化」について書いたりするのはアウト
?理由と根拠を示すことができていないもの。
→ただ単に意見・考え・気持・説明などを延々と書いたものはアウト
?設問の条件や制約が守られていないもの。
→字数オーバーや字数不足は完全アウト
→誤字脱字は減点
→句読点の不適切な運用は減点
→ら抜き言葉、「なので」など文法の誤り、鍵かっこの使い方などを守っていないものなどは減点
?適性作文の型になっていないもの
→「意見+理由・根拠+結論」の型から外れたら、それだけでアウト。
小学校で書く作文とは別物であるということを認識するところからスタートしよう。
運動会をテーマにした作文
学芸会をテーマにした作文
夏休みをテーマにした作文
これらは適性作文とは違って日記や随筆に近い。
「意見+理由・根拠+結論」は必要ない。
作文が得意なだけでは適性検査作文は突破できない。