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三田学院

[2017年1月17日]

都立中と私立中の併願パターン

高い人気が続く公立中高一貫入試。今や私立併願が常識となりつつある。適性検査型入試を行う私立中が急増し併願しやすくなったからだ。

多くの場合、適性検査型の私立中を受験する目的は、本番慣れであり、都立中が残念な結果に終わった場合でも、これらの私立中に入学する必要はない。入学金などを収める必要もない。合格(合格通知)さえ受け取ればい。あくまで、都立中への合格を確実にするための併願だ。都立中単願であっても併願受験はお勧めだ。受験料と交通費のみを用意すればよい。

そこで、併願パターンの例をご紹介しよう。すべて適性検査型入試だ。

1月下旬:千葉明徳など
2月1日:佼成学園など
2月2日:郁文館など
2月3日:都内の公立中高一貫(第一志望)
2月4日:かえつ有明など

*名前をあげた私立中はお勧めをしているわけではない。また昨年度まで日程を参考にしているので、今年度の日程はご自分で確認されたし。

特に、1月に埼玉や千葉の私立中の合格を勝ち取っておくと、本番前の1〜2週間に自信を持って最終調整できるのでお勧めだ。その意味で、安全を期して2校ほど受験しておこう。

2月1日と2日は、3日の都立中入試本番での緊張を緩和するという目的でお勧めだ。千葉・埼玉とは若干日数が空くので、やはり直前に本番入試の雰囲気を再体験しておきたい。

2月2日は体調や心理状態を整えるために受験しないという選択肢もあるが、本番前日は何かと落ち着かないものだ。学校に登校するにしろ欠席するにしろ、そわそわするだけであれば、私立受験を勧めるかえって落ち着くのではないだろうか。出願だけしておいて当日の朝に判断してもよい。午後入試はパスしてもよいだろう。

2月4日は、都立中単願ならここに入試を入れる必要はないが、都立中入試が終わり、リラックスした状況でどれだけ実力が出せるか試すのにちょうど良い。そこで、ここに第2志望を持ってくるというプランもありだ。

2月5日以降もチャンスがある。5日以降に日程を組んでいる学校がある他、追加入試を行う学校もある。

都立中合格を目指して努力してきたのだから、たとえ地元の公立中学に進まざるを得なくなったとしても、何らかの目に見えるご褒美を手に入れて締めくくりたいものだ。あなたの努力と学力の証となるのだから。

都立中合格を本気で目指す人であれば、1月や2月に都立中しか受験しないというリスクの大きな選択は、自ずと選択肢から外すのではないだろうか。

もし、併願私立に合格する自信がなく躊躇しているというのなら、もはや何も言うことはない。そもそも都立中に合格できる可能性はほとんどないから、このメッセージは読む価値すらないだろう。