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三田学院

[2017年1月24日]

適性検査?(作文)の本質を見誤るな

適性検査?(適性作文)、誰にでも書けそうで、実はほとんどの人が合格作文を書けない。

合格作文を書けない人が見誤っている点を紹介しよう。

?適性作文は作文ではない。小論文である。
?課題(文)を読み取れ(把握でき)ていないと得点できない。つまり読解力(理解力)が前提になる。
?設問で与えられた「条件」を外すと大きく失点する。
?小論文の「型」を外すと点数にならない。
?主観的で根拠のない内容(意見)は得点できない。客観的でなければならない。
?誰もが思いつくような陳腐な意見は評価が著しく下がる。
?課題から外れた意見は点数をもらえない。
?理由、根拠、具体例、体験や経験を示せなければ点数はつかない。
?国語の基本的知識が欠けていると、単文からして怪しい文章になる。採点してもらえない。
?誤字脱字はもちろん、誤った記号や無意味な改行なども減点の対象になる。
?字数不足や字数オーバーは失格(0点)となる。

しっかりとした指導を受け、訓練を積まないと、入試の採点者から合格点をもらえる作文を書けるようにはならないのだ。

年に10本程度の添削指導では甘すぎる。合格する人は年に100本以上書いている。毎週2本を休まず書いて、1年でやっと100本になる。ただ1年で100本書いても80点以上取れるようにならない。どうすれば何点になるのかを知り、適切な指導を受け、指導通りに書けるようにならなければならない。

甘いコメントが満載の通信教育はもちろん、なぜその点数になるのかをきちんと説明してくれないような塾も論外だ。どうすれば何点なのかをハッキリと示されたうえで、それに従って改善していくことができるかどうかが合否を分ける。その観点から、適切な作文(小論文)指導ができる親もほとんどいないだろう。

しかも、単にたくさん書けばいいのではない。真摯に取り組む必要がある。同じ間違いを何度も繰り返しているようでは上達しない。指導に従って、問題点を一つ一つ、地道に改善していかないと上達はない。

原稿用紙を埋めただけでは、100点満点の0点だってありえるのだ。ところが、適性検査作文で高得点を上げる人は、どんな課題文であろうが、どんな課題(テーマ)であろうが高得点が取れる。

模擬試験や塾内テストで、しっかり点数が取れていますか?

都立中合格者の適性検査?の平均得点は100点満点中80点前後(換算前)だ。

適性検査3科型の合格者の合計点は年度により若干違うが約180点だ。均等割りすると、適?が60点、適?が60点、適?が60点だ。しかし、過去問を解いた人なら分かるだろうが、適?と適?で60点以上を取るのは容易ではない。

適?と適?がそれぞれ50点しかとれなくても、適?(適性作文)で80点とれれば合格できる。適?(適性作文)の得点力は、あなたを合格へと導いてくれるのだ

逆に、適?(適性作文)の平均得点力が60点を下回ると、苦しい戦いを強いられるということは、容易に想像できるだろう。

適性算数、適性理科、適性社会も手強いのだ。特に適性算数の攻略が難しい。相当な算数力の持ち主でない限り、1年程度の準備では攻略できない。まだ適性作文の方がツボを押さえたら得点しやすいのだ。