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三田学院

[2017年9月26日]

小4を甘く見ると失敗する

小4を甘く見て失敗する親が後を絶たない

「この、ご時世に・・」と思うかもしれないが、いまだに多い。

・やってもやっても、成績が伸びない
・やってもやっても、偏差値が改善しない
・やってもやっても、志望校に合格できそうにない

こうした壁にぶち当たる人に多いのが、次のような人だ。

・小4後期(夏期講習後)から本格的に開始した人
・新小5(小4の3学期)から本格的に開始した人
・小5から本格的に開始した人

開始が遅いほど鮮明になるが、加えて特徴的なのは以下のことだ。

・遅れて開始したという自覚がない
・これでも早めに開始したとの誤解
・成績不振が、わが子や保護者自身ではなく、他にあるのではないかという疑念

すでに失敗する匂いがプンプンしている。

受験準備が上手く進まないのは、ひとことで言えば「開始の遅れ」だ。小4を甘く見てしまったのが原因だ。

小4のカリキュラムは、小5や小4に比べて薄く簡単だ。これが判断を誤らせる一因になっているのかもしれない。

しかし、小4の時期に、分量的にはさほどでもなく、難易度的にもさほどではない学習内容を、じっくりと時間をかけて取り組み、骨身にまで沁み込ませることが重要なのだ。それが、小5や小6の飛躍の礎になる。

ところが、ここを甘く見てスキップすると、小5や小6で停滞が起こる。

・計算の基礎基本ができていない
・言葉の知識、読解の基礎基本ができていない
・理科的な考え方の基本基本ができていない
・社会科的な発想の基礎基本ができていない

この状態で、入試本番に向けて、徐々に難易度が増していく課題に取り組まなければならない。

もはや、小5になると、じっくりと基礎基本を固める時間はない。基礎基本を確立する時間がない。つまり土台づくりには時間がかけられない。

建築物に例えるならば、基礎部分が「手抜き工事」なった欠陥住宅を建てなければならなくなる。どんなに立派な上物を建てようとしてもうまく行かない。最悪の場合は、「建て直し」が必要になってしまう。でも納期は迫っていて、そんなことできない。もはや手遅れとなる。

小4を甘く見る、ちょっとした判断ミスが、人生を狂わせる

中学受検に成功する子の保護者は、この点でぬかりない。実は小3以前の準備段階においてもぬかりない。

小4を甘く見る保護者に勝ち目はない。

小4の夏期講習前には開始しなければ、夢を実現できる可能性は、滑落するかのように、ゼロへと向かう。

受け入れなくてはならない現実は、衝撃的なほど厳しい。

上手くいかないな人は、なぜうまく行かないのか、分からない。だからうまく行かない。

上手くいかない人は、わけが分からず、何かと上手くいかない。

とどのつまり「世の中が悪い」となる。「○○が良くない」のだと責任転嫁する。

いいえ、良くないのは、保護者のアナタなのだ。