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三田学院

[2018年4月18日]

英語4技能試験は何が変わる?

2020年度から大学入試「センター試験」に代わって「大学入学共通テスト」が実施されることになった。 英語では民間試験の結果を使うこともできることとなり、英検やTOEFLなどが認定された。

予備校や大手学習塾や英語教室などは、「儲けるならここぞ」とばかりの宣伝広告を繰り広げている。この宣伝広告に踊らされる人が後を絶たない。

ところが、東京大学は、早々に、この民間試験の導入を見送った。つまり、合格者選抜には一切民間試験は使わないということだ。これまで通り、共通試験と独自作成の二次試験で合格者を決める。

文部科学省の肝入りで始まった大学入試改革だが、国立大学の親分である東京大学がNoを突きつけたことで、混乱必死の展開になっている。

「基本的には何も大きく変わらない」という、ワタシの事前予想に沿った展開に、正直なところ、喜びを超えて驚きである。こんなに見事に的中するとは思わなかった。 興味のある方はかなり古い「スタッフ日記」を参照していただきたい。

東京大学と言えば、東京大学教育学部付属中等教育学校(以下、東大付属)の動きも面白い。中等教育学校なので、入学者選抜に学力試験は課せない。よって適性検査となる。しかし、東大付属は3年ほど前から、実質的に適性検査ではなく、学力試験を実施している。過去問を見てもらえばわかる。建前はどうあれ、従来型の学力試験の準備をしないと合格できなくなった。

入学者選抜の在り方を形だけ変えても、何も変わらないということを、東京大学は分かっているのであろう。

どんな状況であれ、大切なのは「真の学力」である。本来、試験方法でその測定結果が変わるものではない。むしろ変わるような試験ではいけない。

悪徳学習塾や悪徳予備校や悪徳英会話教室の営業トークに惑わされてはいけない。不安になってもいけない。常日頃から、本質を見抜く力を磨いておけば、何をすべきか分かるはずだ。

今まで通り「真の学力」を磨けばよいのだ。

「チャンス到来か?」などと、妙な期待や甘い期待をしてもいけない。これまで通り努力して「真の学力」を磨いたものだけが、これからの入学試験も突破できるのだ。