[2018年6月1日]
東京都教育委員会が発表した「通知表」の評定分布状況が衝撃的だ。
都内公立中学校第3学年の平成27年12月31日現在の評定(調査書記載の評定)状況
単学級(生徒数40人未満)を除く、全627中学校
平成28年3月24日発表
いくつかの実数を示しながらご紹介する。
■データが示す内容の要点
?現在の「5」は、保護者世代の「5」+「4」にほぼ近い。
?現在の「4」は、保護者世代の「3」にほぼ相当する。
?現在の「3」は、保護者世代の「2」にほぼ相当する。
?現在の「2」は、保護者世代の「1」にほぼ相当する。
?現在、「1」はほぼつかない。よって「2」が実質的な最低評価。
?現在の「4」は学力平均と認識した方がよい。
?現在の「3」は学力下位と認識した方がよい。
■保護者世代の基準値
・相対評価時代の平均
全科:「5」7.0%、「4」24.0、「3」38.0、「2」24.0、「1」7.0
■根拠データ
・港区A校
国語:「5」20.3%、「4」25.0、「3」46.9、「2」7.8、「1」0.0
数学:「5」20.3%、「4」25.0、「3」40.6、「2」14.1、「1」0.0
英語:「5」15.6%、「4」15.6、「3」45.3、「2」23.4、「1」0.0
・新宿区B校
国語:「5」25.8%、「4」24.2、「3」39.4、「2」10.6、「1」0.0
数学:「5」15.2%、「4」22.7、「3」37.9、「2」22.7、「1」1.5
英語:「5」21.2%、「4」25.8、「3」33.3、「2」18.2、「1」1.5
全校の中で、「5」の最高比率は、国語では33.3%、数学では34.7%、英語では35.6%なので、上記A校とB校が、著しく高いわけではない。
■コメント
何度も、何度も言っているように、「3」は低学力なんです。
何度も、何度も言っているように、「4」で学力平均くらいなんです。
何度も、何度も言っているように、「5」は簡単に取れるんです。
しかも、中学受験で、学力上位層を中心に、30%〜50%が抜けた後だからね。
もともと「5」を楽々とれる子は、国立大学附属中や私立中や都立中に、ほとんど抜けているからね。
それでも「5」が20%〜30%もついているんだからね。
ヤッと、信じてくれるかな?
都教育委員会の情報開示も格段に良くなったね。すべてをさらけ出したからね。
オール「3」で偏差値40未満など、何ら不思議でない理由がわかるでしょ。
学年トップで偏差値60未満、クラストップで偏差値55未満など、何ら不思議でないでしょ。
ここからの勝負なんですよ、高校受験というのは。
中3の部活引退後からで間に合うと思う?
部活引退後から頑張って希望校に届くと思う?
「3」がある人でも受け入れるという『募集基準』が、いかに甘いか、理解できるでしょ。厳しくなど全然ないでしょ。
だって、「3」は、ビりから数えて、15%〜20%に入っている可能性すらあるんだから。ぜんぜん勉強なんかしてこなかったでしょ。「15年間、ほぼノー勉」だったでしょ。もしくは「15年間、いつも勉強したフリ」してたでしょ。
ヤッと、信じてくれた?
オール5でも、安心しないように!
オール4だと、学力は普通の子だと思ってね。
オール3なら、慌てるように!
2がある人は、すでに危機的だね。少子化による高校全入でなかったら中卒確定だね。
ヤッと、ワカッた?
ウソなんか、つかないから。
ウソなんか、ついてないから。
嫌われるのも覚悟の上で、「真実の伝道者」であらんとしているだけだから。
東京都教育委員会が真実を吐露する前から、普段、ちゃんと塾生の学力状況を把握していれば、ちゃんと学習指導していれば、どの問題が解けて、どの問題が解けないかを、精緻に見ていれば、わかることだ。
もう一度言うよ。
今の「5」は、親世代の「4以上」だ。デキない訳ではないとは言えるな。
今の「4」は、親世代の「3」だ。普通の子だ。難関進学校への合格は厳しいな。
今の「3」は、親世代の「2」だ。すでに瀬戸際だ。まともな高校へは行けないことを覚悟しろ。
今の「2」は、親世代の「1」だ。このままでは絶望的だぞ。
今の「1」は、不登校か、行方不明の子か、学習指導にも生活指導にも全く従わない超ワルだ。
都立高の一番手は、オール5の生徒の学力すら信用していない。
都立高の一番手が、自校作成問題で入学者を選抜したいのは、この実態があるからだ。
地元公立小学校の「よくできる」は、地元公立中学校の「5」より遥かに基準が甘いぞ。3段階評価だから、そうなってしまう。今の「4」だと思った方が安全だ。親世代の「4」ではない。よって、すべてに「よくできる」がもらえないということはどういうことか、説明するまでもないでしょ。「オールよくできる」や、「ほぼオールよくできる」は、クラスに20%くらいいても不思議ではない。つまり、30人学級なら、クラスに6人いてもおかしくないということ。難関私立中学に進む人がいるから、そのすべてがライバルにはならないけど、都立中を目指すなら「ほぼオールよくできる」は当たり前に必要だということがワカるよね。
「ほぼオールよくできる」でない子が、都立中への合格を目指すなら、どうすればよいか、どうしなければならないか、ワカるでしょ。「オールよくできる」の子よりもだらしない準備で、都立中に合格しようなどと思うことは、都立中や都立中受検生や都立中合格指導者を見下すことに等しい。どれだけアナタは偉いのか。
都立中は6年制の都立進学校だから、適性検査と称する入学試験で、自校作成問題とグループ作成問題を組合わせて、受検生の「真の学力」を見抜こうとしてくる。見せかけの学力では、太刀打ちできないような試験問題に仕上げてくる。しかも、年を追うごとに受検生の学力の見抜き方が、ドンドン精緻かつ巧妙になってきている。
しかも、かつて、なんちゃって受検勉強で合格した子たちが、入学後に成績不振になることに、すでに気がついていて、「なんちゃってデキる子」を振るい落とす対策を強化してきている。不思議の合格など、もはやないと思った方がよい。自他ともに認める「真の学力自慢」の頂上決戦なのだ。
都立中がダメだったら、都立トップ校の日比谷や西か戸山を目指すというのも甘くはないぞ。「ほぼオールよくできる」ではなく、「ほぼオール5」の闘いだぞ。その上で「真の学力」が試されるのだぞ。
ワカッた?
まだ、ワカらない?
それとも、ワカりたくない?
頑なにワカろうとしない親や、受験に関して不適切な行動をしたがる親は、受験や勉強に関連した、親自身のトラウマや、親自身心の傷が影響していることがあることもワカってきつつある。
親のトラウマや、親の心の傷で、親はわが子の人生を失敗させてもよいのだろうか?
もちろん、親の無知や、親の判断力のなさが、おもな原因であることには間違いない。
親の無知や、親の判断力のなさから、親はわが子の人生を失敗へと追い込んでよいのだろうか?