[2018年9月7日]
都立両国高校や都立白鴎高校などの併設型の都立中高一貫校、つまり附属中学型の都立中高一貫校は、高校入学者選抜において、グループ作成問題を共同で作成し出題している。
英語:小問1つを除き、すべて短答式である。
国語:小問1つを除き、すべて短答式である。
数学:小問2つを除き、すべて短答式である。
理科と社会は都立高校の共通問題を出題する。ほぼ全問がマークシート式である。
公立中高一貫校の中学入学者選抜では、学力試験を課してはならないという制約があるので、適性検査という出題形式となっているが、高校課程で一緒に学ぶ生徒は、純然たる学力試験を突破して入学してくる。
都立武蔵や都立両国などは、適性検査型入試を経ない高校からの入学者の大学進学実績が良好である。
ある都立中等教育学校の校長が公に認めているように、適性検査を突破して入学してくる生徒の学力分布は幅広い。将来難関大学へ進む生徒がいる一方で、入学後1年もしない内に進学校の授業についていけなくなる生徒がいる。6年間ではかなりの数の生徒が消え卒業していない。
すべて学力試験で選抜された都立3年制進学校の3年間での脱落者がほぼゼロに近い一方で、都立中高一貫校の脱落者数がかなりの数になることは、何を意味しているのだろうか。
適性検査は、都立中高一貫校が求める生徒を選抜する機能を、十分に果たせているのであろうか。
また、知能的発達が加速し始める小学校高学年において、適性検査対策ばかりに興じることが、中学と高校での学びや、将来の自己実現に、本当に役に立っているのであろうか。
小学校高学年において、最優先で取り組むべきものは何か。
都立中入学後の活躍のために、最優先で取り組むべきことは何か。
もう気がついても良いのではないか。
そろそろ、目を覚ます時ではないか。