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三田学院

[2018年11月20日]

【都立中】中高一貫化直前の姿

ここに、興味深い資料がある。

都立中が、中高一貫化する直前の、つまり都立高校時代の最後の難易度ランク表である。

日比谷高校を基準に、おもな都立高校と相対偏差値で表示してみる。女子を基準とする。

X±00:日比谷、西、国立(くにたち)
X−01:八王子東
X−02:小石川、戸山
X−03:両国、武蔵、青山、立川
X−04:国分寺
X−05:大泉、南多摩、小山台、駒場、竹早
X−06:白鴎、新宿
X−07:富士、三鷹、小松川、武蔵野北、町田
X−08:九段、桜修館(都立大附)、立川国際(北多摩)、小金井北、日野台
X−09:北園、調布北
X−10:三田、豊多摩、城東、昭和
X−11:上野、目黒
X−12:井草、翔陽、南平
X−13:雪谷、墨田川、成瀬
X−12:文京

これを見て、受検生親子は何を思うであろうか。

小石川、武蔵、両国が、都立中の上位のポジションを占めることは、予想されていたことだったと言えよう。特に、小石川が都立中トップの座についたのは、順当だったと言える。

しかし、総じて、3年制都立高校の目覚ましい復活に比べ、復活が芳しくない都立中高一貫校が散見される。大泉と富士だ。中高一貫化によって、むしろ絶対的な難易度が低下した。特に、富士が厳しい。白鴎と南多摩も、復活度が緩い。一方で、桜修館は善戦し、都立全体の復活に伴走でき、絶対的な難易度が上昇した。九段もB区分は健闘している。中高一貫化した都立校は、ここにきて、明暗がハッキリと分かれた状況にある。

中高一貫化により、高校募集を停止もしくは縮小した穴を埋めるように、難易度が急上昇した高校が、いくつかある。代表例は、武蔵野北と小松川と三田だ。ともに、武蔵、両国、九段の穴を埋めるように、真空地帯を上昇した。最新の難易度ランク表で確認いただける。

特に、三田の難化が著しい。近年、小山台、駒場、竹早に並ぶ勢いだ。

しばらくしたら、また、情勢変化を検証してみようと思う。