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三田学院

[2018年12月12日]

【都立中】鬼は笑え

東京都内の中学入試まで、2ヶ月を切った。

現小6の勝負は、もう決まっている。

合格する人は、2月を待たず、今でも合格できる。

逆も然りである。

12月下旬からは、新しい問題や教材には手をつけないのがよい。ひたすら、今までに取組んだ内容の復習や、解き直しに専念するのが肝要だ。それが合格を確実にする最善の策だ。

すでに、実質的な闘いの舞台は、現小5以下だ。

今年は、遠慮なく色々と書いた。実はこれには深い理由があった。いずれ吐露しようかとも思うが、しないかもしれない。少なくとも、今日は止めておく。

来年は、中学受検や中学受験に関しては、極端に静かにしておこうかと思っている。受験生や受検生に有益な情報は、完全に「塾外秘」にしようということだ。また、指導戦略が筒抜けになるのを防ぐ狙いもある。これも、在籍する受験生や受検生に不利になる危険性がある。

さて、内輪の話しだが、現小5は、過去5年で、最強の布陣となりそうである。最強の布陣とは言っても小さな教室なので、1つの大手塾の全教室の、数百分の1程度の規模しかない。それでよい。大規模大量生産工場のような塾にするつもりはない。

合格実績が良好だった年は、その直後に入塾希望者が殺到するが、情にほだされて基準を弾力運用してはいけないと痛感している。

座席不足になって基準を充足する人でもお断りしなければならず、その上で、弾力的に入塾を認めた人の中から脱落者や逃亡者が出て、最終的には布陣が貧弱になるという逆効果につながるからだ。むしろ、そういうときほど、暫定的に基準を強化するくらいでちょうどよかったと反省している。

逆に、合格実績が芳しくなかった翌年は、基準を充足する人で定員が埋まらないことがある。経営上の観点からは、基準を緩和してでも集客したくなるのが人の常だろうが、これも禁じ手だと痛感している。指導の足手まといになり、実質的にほかの塾生に迷惑をかけることになるからだ。

中学受験生が足らなければ高校受験生で、高校受験生がたらなければ中学受験生で、その年を闘えればよい。ある学年が定員に達しなくても、別の学年に幅広く分散して充足できればよい。アメーバ戦略だ。

小規模教室ゆえに、毎年のように最強の布陣で勝負できる訳ではない。そもそも、「大数の法則」が成立するほどの規模はない。「下手な鉄砲、数打てば当たる」戦略を、取れるようにするつもりもない。悪徳の道を歩みたくはないからだ。

ここ数年、学年ごとの人数の平準化に注力してきたので、その反動を今年は最も強く受け、中3受験生は、世間から見れば、ほぼいないに等しいくらい少ない。加えて、小6受験生もまた、いないに等しいぐらい少ない。その分、小5や小4が例年になく充実している。中学生は精鋭ぞろいだ。小5は締切済で、小4は受入れ余地が僅かしかない。

昨年は、小6や中3の受験学年生が多すぎた。しかも、十分な準備期間を残さずに入塾してきた受験生がほとんどだった。それでも一定の実績を残せた。満足しているとか、お世話になったとか、感謝のお言葉も多数いただいた。しかし、ワタシは満足できなかった。もっと上を目指していたからだ。十分な指導期間を与えてもらえなかったことが残念である。

私立中高一貫校だけでなく都立中高一貫校へ合格した後に、継続して通塾してくれている中学生や高校生が増えてきたので、今後はさらに、高校部門と大学受験部門の強化に取り組みたい。5年後あたりには主力部門の一つとしているかもしれない。もちろん、ここでも、独自路線を貫く。営利第一主義はとらないから、自ずと、大手や、巷の中小塾などとは、違う路線となる。

受験生の絶対数が少ない理由は述べたが、その中でも、中学受験では一定の成果を上げてきたし、高校受験も自己目標に近いところまで上がりつつある。実は高校受験の体制整備を先に完了し、次に中学受験の体制整備を終えたのだが、結果は中学受験から先に上がった。中学受験と高校受験ともに、実績を上げられる体制は、すでにできあがっているので、あとは結果がついてくるのを待つだけだ。

次のテーマは、大学受験だろうと考えている。国公立大学と難関私立大学である。コンテンツはすでに一通りできあがっているが、これからも納得いくまで磨き合あげていき、数年後には、高校生の外部募集を開始することで、満を持して大学受験指導に本格参入することとしたい。料金体系も、今年度までは、オマケのように安いままにしていたが、新年度以降の入塾者からは徐々に、指導内容に見合ったものに変更していく。ここが、最後のフロンティアとなるかもしれない。

先を見て動く。

鬼は笑えばよい。

鬼の相手をする気はない。
鬼の相手をする暇もない。