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三田学院

[2019年1月21日]

【都立中】親を騙す受検生

実は勉強が嫌いなのに、親の前で、都立中を受けると言い出した受検生。
実は勉強が苦手なのに、親の前で、都立中を受けると言い出した受検生。
実は努力が嫌いなのに、親の前で、都立中を受けると言い出した受検生。
実は努力が苦手なのに、親の前で、都立中を受けると言い出した受検生。

親は子が成長してくれたと喜ぶ。
親は何て親孝行な子かなと喜ぶ。

しかし、子の心の闇は深い。

・できるだけ勉強しないで受検したい。
・できるだけ楽をしながら受検したい。
・頑張ったフリをしながら受検したい。
・頑張っているフリをして親を騙し続けたい。
・頑張っているフリをして親の愛情を手に入れたい。

・子は、成績が上がらないことが、自分の責任ではないことにしたい。
・子は、合格しそうにないことが、自分の責任ではないことにしたい。
・子は、合格できなかったことが、自分の責任ではないことにしたい。

そうしないと、親の愛情が得られない。

・でも、できるだけ勉強したくない。
・でも、できるだけ楽をしたい。
・でも、できるだけ遊びたい。

・勉強の仕方が合わないと言って、責任転嫁する。
・教材が理解しにくいと言って、責任転嫁する。
・塾が分かりにくいと言って、責任転嫁する。
・塾に行きたくないと言って、責任転嫁する。

合格できそうにないのは、自分のせいではないと主張する。
合格できなかったのは、自分のせいではないと主張する。

・親は子を責められない。
・親は子の責任を追及できない。

実は親も、子を愛する動機が欲しい。
子を愛することで、自分を愛することができる。

だから、子が嘘をついても、子を信じる。
だから、子が嘘をついても、別の誰かが嘘をついていると考える。
だから、子が間違っているのではなく、別の誰かが間違っていると考える。

子は正しい、ということにする。
親は正しい、ということにする。

間違ったことをしているのは、子ではない。
間違ったことをしているのは、別の誰かだ。

親子でそろって互いを騙す。
親子でそろって自分を騙す。

・親は教材を憎む。
・親は塾を憎む。
・親は受検を憎む。
・親は競争を憎む。
・親はライバルを憎む。
・親は他人を憎む。
・親は社会を憎む。

・親は子を愛し続ける。
・親は親自身も愛し続ける。
・子は自分を愛し続ける。
・子は親に愛され続ける。

親を騙す子の「作戦勝ち」である。
親を騙す受検生の「作戦勝ち」である。
親の「作戦勝ち」かもしれない。

偽りの愛に満ちた人生を歩み続ける。

親を騙して手に入れたものは何か。
子に騙されて手に入れたものは何か。
自分を騙して手に入れたものは何か。

それは、本当に目指したものだったのか。

なぜ、都立中を目指したのか。
なぜ、都立中を目指させたのか。

その動機は健全であったか。

親を騙しただけではなかったか。
子を騙しただけではなかったか。
自分を騙しただけではなかったか。

なぜ、騙さなければならなかったのか。
なぜ、騙されなければならなかったのか。

それとも、騙されたかったのか。
それとも、騙してくれるのを待っていたのか。

誰かを騙すだけの人生にしたいのか。
誰かに騙されるだけの人生にしたいのか。

何のために生きてきたのか。
何のために生きているのか。
何のために生きていくのか。