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三田学院

[2019年1月30日]

【都立中】神々の闘争

Aという者が、分かれ道にさしかかった。
どの道を選べば、目的地にたどりつけるか分からない。
私の信じる神よ、どの道を進めばよいか?
信徒よ、何を望むか?願いを一つかなえよう。
都立中合格が望みです。熱望します。地元中も、私立中も、絶対に嫌です。
ならば、右へ行きなさいと、Aが信じる神は告げた。

Bという者が、分かれ道にさしかかった。
どの道を選べば、目的地にたどりつけるか分からない。
私の信じる神よ、どの道を進めばよいか?
信徒よ、何を望むか?願いを一つかなえよう。
都立中合格が望みです。でも医学部進学実績が優れた難関私立中に合格できたら、もっと、うれしいです。
ならば、左へ行きなさいと、Bが信じる神は告げた。

Cという者が、分かれ道にさしかかった。
どの道を選べば、目的地にたどりつけるか分からない。
私の信じる神よ、どの道を進めばよいか?
信徒よ、何を望むか?願いを一つかなえよう。
都立中合格が望みです。でも、将来難関大学へ合格できるなら、高校受験することになっても構いません。
ならば、正面右の道を行きなさいと、Cが信じる神は告げた。

Dという者が、分かれ道にさしかかった。
どの道を選べば、目的地にたどりつけるか分からない。
私の信じる神よ、どの道を進めばよいか?
信徒よ、何を望むか?願いを一つかなえよう。
さしあたり、都立中合格が望みです。でも、将来難関大学へ合格できることが本当の望みです。
ならば、正面左の道を行きなさいと、Dが信じる神は告げた。

Aは都立中へ進んだ。
Bは難関私立中へ進んだ。
Cは地元公立中へ進んだ。
Dは都立中へ進んだ。

Aは、都立中で当初から学業成績が優れず、そのまま回復することなく、平凡な有名私立大学へ進んだ。
Bは、私立中で学業成績不振に苦しんだが、手厚い指導で持ちこたえて、多浪して私大医学部へ進んだ。
Cは、地元公立中学へ進み、当初激しく落ち込んだが、公立高校から努力の末、難関国立大学へ進んだ。
Dは、思いもよらず喜んだが、すぐに難関国立大学を目指して取り組み、みごと難関国立大学へ進んだ。

Bよ、そなたの望みはかなったか?
神様、はい。ありがとうございます。
Bよ、これからも信じなさい。
神様、はい。そういたします。

Cよ、そなたの望みはかなったか?
神様、はい。ありがとうございます。
Cよ、これからも信じなさい。
神様、はい。そういたします。

Dよ、そなたの望みはかなったか?
神様、はい。ありがとうございます。
Dよ、これからも信じなさい。
神様、はい。そういたします。

Aよ、そなたの望みはかなったか?
神様、いいえ、難関国公立大学に合格できませんでした。
Aよ、そなたの望みは都立中合格ではなかったのか?
神様、都立中から難関国公立大学合格というのが、望みでした。
Aよ、1つの望みを叶えようと、伝えたはずだ。
神様、都立中から難関国公立大学合格というのが、もともとの、1つの望みでした。
Aよ、それは、1つの望みではない。神を欺き軽侮したな。
神様、後生ですから、お許しを・・。
Aよ、畏れを知らぬ強欲の輩は、滅びるがよい。神ではなく、己の強欲を信じた、ニセ信徒よ。