パソコン版を見る

三田学院

[2020年3月15日]

【新コロ】パンデミックの舞台は欧州

WHOが3月12日「新型コロナウィルスの感染拡大はパンデミックと言える」との認識を示したことで、世界的な混乱が広がっている。

しかし、国内を見渡す限り違和感を感じる。むしろ、毎年の受験シーズンにおける「インフルエンザの感染拡大」の方が怖ろしいとすら思える。

最大の問題は、ワクチンや治療薬が開発されていないことによる恐怖ではないだろうか。

富山市や浜松市などが、公立小中学校の再開を決めるなど、学校再開の動きが出始めていることが、その思いに拍車をかける。

学校休業による学童保育の過密化や、行き場を失った児童生徒が原宿や渋谷やお台場などに繰り出している様子を見かけると、学校休業は、感染拡大防止にとって、かえって逆効果になっている部分もあるのではないかと疑問に思う。

神戸市の支援団体が、長期の学校臨時休校による学力格差の拡大への対応として、支援を開始したとの報道もある。

文部科学省や自治体の教育委員会が提供する「学習支援ツール」は、臨時休業を穴埋めできるレベルの内容にはない。

新型コロナウイルスの感染拡大の収束はもちろんだが、新型コロナウイルス対策によって起こった大混乱こそ、その収束が望まれる。