パソコン版を見る

三田学院

[2020年4月25日]

【都立中】臨時休校期間を再延長

九段中等教育学校は、4月24日、これまで5月7日から再開するとしていた授業を、5月11日以降の再開へと再延長した。

小石川中等教育学校も、4月24日、5月7日と8日を生徒が登校できない日とし、11日以降については、改めて連絡するとの通知を出した。

これと時を同じくし、愛知県は県立学校の5月末までの臨時休校延長を発表した。区市町村立の小中学校へも、5月末まで臨時休校を再延長するように要請した。

GW明けに、一挙に人の動きが元に戻ることを警戒した措置と思われる。

東京や大阪などの大都市圏では、5月末までの臨時休校再延長の動きが加速する可能性がある。

私立高輪中高は、4月25日、これまで高学年向けに限っていた「授業配信」を、全学年向けで実施すると、全在校生と保護者に通知した。すでに、ONLINEでの学習指導は、学校臨時休校が始まってから、全学年で実施している。

学校によって、長期の臨時休校への対応力に大きな差があることが、露呈しつつある。

まさに、地元公立校教育の「コロナ崩壊」が始まろうとしている。

太平洋戦争末期の「学童疎開」による初等中等教育の実質的な停止や、「学徒出陣」による学校教育未実施での卒業や学位授与に並ぶような、異常な事態となりつつある。

2021年新春に予定されている、中学や高校や大学の入学試験も、予定通りに実施されるか不透明になりつつある。

「地元公立小中学校からの課題や宿題」だけで、四苦八苦しているような場合ではない。地元公立小中学校は「学力下位層」向けの内容しか出せない。「学力上位層」や「学力中位層」向けの内容を出せば、多くが消化できず、授業を実施したことにできなくなる。

よって、これらに取り組むだけでは、受験競争を勝ち抜けない。

巷の大手通信教育教材では、解説量も演習量も絶対的に不足する。大量に出せばほとんどが脱落して、受講を継続してもらえないことを、営利企業としてよく承知しているから、絶対に十分な分量は出さない。通信教育だけで、塾や予備校に通わず、学校授業を理解したり、十分な受験対策をしようとしたら、市販の参考書や問題集などを多用して、分からないことなども自力で乗り越えながら、自立学習を継続できなければならない。これができるのは、学力上位10%程度以下の人に限られる。しかし、そうした人にとって、通信教育はの内容は物足りない。そもそも自己完結できず、はじめから破綻している。付録の情報誌くらいしか価値がない。

巷の大手学習塾は、その指導形態から、外出自粛や密状態回避が続けば、高い授業料を正当化する集団指導や、おなじく高い授業料を正当化する特訓授業が、十分に実施できない状況が続いてしまい、塾内の成績中下位層だけでなく、進学実績を稼いでくれる塾内成績上位層さえも、十分に受験学力育成することが難しくなる。

巷の中小学習塾は、学校授業や定期テストが実施されることを前提に指導内容を組んでいるから、学校が臨時休業になると、これまた指導量や、演習量が不足して、十分な学力がつけられない。

コロナのせいにしていては、何も始まらない。
コロナのせいにしても、目標は実現できない。
コロナのせいにして、後で苦しむのはあなた。

そのことを理解し適切に行動する者だけが、生き残る。

多くは、もう一度、自らの行動を見直すべきであろう。

今すぐに、である。