[2020年4月26日]
2020年2月に実施された都立中学の結果難易度が明らかになりつつある。
詳細が判明するのは、例年ならもうそろそろだが、今年は新型コロナ感染症の影響で延び延びになる可能性が高いから、少しフライング気味にお伝えすることにする。後で少し修正を加えるかもかもしれない。
特徴を先に述べる。
都立中全体のボトムがかなりかなり上昇し、相当に激戦であった。具体的には、都立富士附属中の男子と東京大学教育学部附属中がボトムラインを上げた。これは予想通りで、直前予想で予想した通りに的中した。特に、東大付属は男女とも難化が著しく、前年の都立中全体のボトムラインを超えた。
九段Bが男女ともに厳しい入試となった。これも事前予想で警戒した通りだ。
都立両国男子も厳しい入試となった。しかし、女子はそれほどでもなかった。これも事前予想通りだ。
都立小石川が断トツの一強を維持した。これも事前予想通りだ。
これに対し、多摩地区の都立中は概ね前年通りの難易度であったため、相対的に合格が取りやすかった。特に多摩地区の女子が相対的な難易度を落とした。
全体としては、男子は白鴎が、女子は富士が、全体の中で相対的に合格が取り易かったと言える。この点は、これまで通りで、番狂わせはない。
男女別の難易度は以下の通りだった。
男子:小石川>>>武蔵>両国>九段B=学芸大世田谷>学芸大国際B=桜修館=学芸大竹早=都立大泉>都立富士=都立南多摩>東大付属=都立立国=都立三鷹>都立白鴎
女子:小石川>>>学芸大世田谷>武蔵=九段B=桜修館>学芸大竹早=都立南多摩=都立三鷹=都立両国>都立白鴎=都立大泉=学芸大国際B>都立富士=都立立国=東大付属
23区内の都立と九段Bと東大付属に絞ると、次のようになる。
男子:小石川>>>両国>九段B>桜修館=都立大泉>都立富士>東大付属>都立白鴎
女子:小石川>>>>九段B=桜修館>都立両国>都立白鴎=都立大泉>都立富士=東大付属
学費が安いことを理由に、都公立中高一貫校への進学を目指しても、多くの受検生親子は、夢破れることになることが、さらにはっきりとした入試であった。
来春以降に受検を控える親子は、都立中への進学を本気で目指すのか、都立中を受検すること自体に意義を見出すだけなのか、中学受験は何もしないことだけを回避したいだけなのか、もう一度、都公立中高一貫校を受検する理由を、見つめ直すべきだろう。
合格者を毎年のように輩出する大手塾に通えば、自分も合格できると考えるのは、論理的にも正しくない。
そんなことさえ理解できない親子は、都立中に合格できる可能性が極めて低いことに、気がつくべきだろう。