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三田学院

[2020年6月29日]

【九段】は革靴

九段中等教育学校は、令和2年6月29日(月)、校則(生徒心得)を変更し、通学靴をこれまでの「黒の革靴」のみから、「黒の革靴、スニーカー、(雨天時の)長靴」へと変更した。

長距離の歩行や悪天候時の実用性に配慮したとしている。

新型コロナウィルス感染症拡大から、鉄道や地下鉄などの混雑した公共交通機関利用による通学を回避して、長距離を徒歩で通学する生徒へも配慮したものと思われる。

千代田区民枠(A区分)入学者が半数を占めるので、徒歩でも通学可能な範囲に住む生徒も多いと思われる。港区からだと、最も近い、新橋や虎ノ門エリアなどからでも、徒歩1時間はかかると思われるので、B区分の生徒にとっては、決定的な違いにはならないだろうが、九段下から神保町までを徒歩に切替えるなどすれば、いくらかの感染防止の効果向上は見込めるかもしれない。

都立小石川中等など、他の都公立中高一貫校は、もともと地味なデザインのスニーカーを認めていたので、これに合わせたとも考えられる。

都心の私立中学は「革靴による通学」に限定している学校が多いので、新型コロナウィルス感染症拡大への対応で、九段のような配慮が進むのかどうか、気になるところだ。

この長距離徒歩通学の動きは、新型コロナウィルス感染症拡大下における中学受験への影響を考える上で、とても興味深い。

【高校受験】コロナの影響(志望校編)でも指摘したが、受験生の志望校選択で、近距離・安全・安心が、キーワードになることは間違いないだろう。

その意味では、九段の対応は、在校生のためでなく、優秀な受検生を獲得する目的において、学校側にとっても重要な意味を持つものとも考えられる。

【中学受験】コロナの影響、については、まだこの日記にはアップしていないが、【高校受験】コロナの影響で触れたことは、ほぼすべて【中学受験や中学受検】にもあてはまってきそうだ。

ただ【高校受験】特有の影響と、【中学受験】特有の影響もあるので、シリーズとして漏れなくお伝えして行きたい。