[2020年10月1日]
鹿児島県立楠隼中学の、昨年度の、合否追跡調査結果が、興味深い。
楠隼中学のボーダーラインは、近年、ほとんどの都立中学よりも、いささか緩い。
ここまでは、多くの受検生親子の知るところだろう。
しかし、楠隼合格者の上位層は、平均的な都立中合格者より、成績優秀であることが、判明した。
小石川>>>武蔵>>両国(男子)>>桜修館(女子)≒九段・・
前回は、こうだったとしよう。
楠隼(男子校)の合格者上位層は、以下の都立中の合格者上位層に匹敵している。
小石川>>>武蔵
両国や桜修館の男子合格者の上位層を、度数でも比率でも、遥かに超えている。
合格者と入学者が完全に一致しないことを考慮しても、公立中高一貫校の多くは、私立中に比べて辞退者が少ないから、かなり数の上位層が辞退せずに入学していると考えるのが妥当であろう。
楠隼を侮るなかれ。
地方立地の公立中高一貫校だと甘く見てはいけない。
まだ十分な年度の進学実績が揃っていないが、すでに東大合格者を複数名出していることや、ほぼ毎年のように国立大学の医学部医学科に合格者を輩出していることや、ある年に至っては国公立大学の合格率が卒業生数対比で約9割であったことは、こうした事実も寄与している可能性が高い。
楠隼を侮るなかれ。
ボーダーがやや緩いからと甘く見てはいけない。
楠隼を侮るものは、都立中に入学できても、大学受験で成功するのは、難しいかもしれない。
毎日三度の美味しい食事と、毎日朝晩の徹底した自主学習指導だけが、楠隼の魅力ではない。