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三田学院

[2020年10月3日]

【都立中】茨城県の公立中高一貫校の大学進学実績

茨城県立中高一貫校の大学進学実績について確認しておこうと思う。

令和2年3月の実績で、おもな中高一貫校に限って確認する。

「並木」と「古河」を除いて中高一貫化前の高校定員を表示している(*印)。

国公立大学への合格率の高い順にソートする。

■水戸第一(予想偏差値69)
募集総人数:320名*
国公立大学:245名
国公立大率: 77%

■並木中等(予想偏差値64)
募集総人数:160名
国公立大学:103名
国公立大率: 64%

■土浦第一(予想偏差値70)
募集総人数:320名*
国公立大学:184名
国公立大率: 58%

■竜ケ崎一(予想偏差値56)
募集総人数:240名*
国公立大学:120名
国公立大率: 50%

■古河中等(予想偏差値50)
募集総人数:120名
国公立大学: 49名
国公立大率: 40%

■水海道一(予想偏差値なし、令和4年度より中学募集開始)
募集総人数:280名*
国公立大学: 44名
国公立大率: 16%

東京都から併願することを想定すると、小石川志望なら「土浦第一」が、九段Bや桜修館や両国志望なら「並木中等」がちょうどよい併願校になろう。それぞれに難易度が近いので、本気で臨まないと「土浦一」も「並木」も合格は容易ではない。

安全な併願校として先に合格を確実に取っておいて、その後の日程で勝負するつもりなら「竜ケ崎第一」や「古河中等」がほどよい難易度となろう。令和4年度に中学募集開始予定の「水海道第一」も候補に入れてもいいのではないだろうか。

茨城県内に公立中高一貫校が13校も誕生することで、今後は、茨城県内の中学受験熱が、今までより活性化することが予想される。

そうなれば、比較的合格しやすかった公立中高一貫校も、近い将来に難易度が大幅に上昇する可能性がある。

もし、都内から受検生が殺到するようなことになれば、なおさらだ。

都立中の過去の経緯をふまえても、開校して間もない学校や、現状では比較的難度が低い学校が、狙い目となる可能性が高い。

コロナで、伝統的な住宅街に住んで都心方向に通勤や通学するよりも、超都心か超田舎に住んで安全な通勤や通学を心がけることが、選好されるようになってきた。

首都直下型大地震や、相模湾トラフ型大地震や、異常気象による大規模災害や、東京大空襲などの地政学的脅威などの、首都機能が長期間にわたり完全に麻痺するような、超巨大災害へ備える観点からも、首都圏の広域的な郊外にも生活拠点を事前に周到に確保しておくのが安全かもしれない。

茨城県内陸は地盤のしっかりした地域が多い。つくば研究学園都市が好例だ。重要な研究機関や施設が集結している。

ご子息が中高生のうちは郊外で過ごし、その後その施設は、大規模災害時の避難拠点として温存しておくという手もある。都心部や都内住宅街では、大規模災害時に、避難所や拠点病院などに人が殺到して機能しなくなるリスクがある。

家族3〜5人程度が余裕を持って暮らせる新築戸建住宅が、茨城県内なら、1,000万円台後半から見つかる。超人気エリアを除けば、2,000〜3,000万円程度で、都内なら豪邸と言われるだろう広さの敷地や床面積の住宅が手に入る。

中古なら、もっと手頃だろう。
賃貸でも、いいかもしれない。

JR常磐線の取手駅から土浦駅の区間で探すと、3LDKで駅から徒歩15分以内の賃貸物件が、月賃料5万円台で、たくさん見つかる。

まず土地を手に入れて、最近注目されているタイニー・ハウスを設置するという手もあろう。コンテナ・ハウスやキャンピング・トレーラーは、設置場所を移動させられるし、使用しなくなくなった場合でも、売却や譲渡や解体が容易だから、便利で経済的負担が小さい。

とにかく、いつ何時どんな危機が起こるかわからないから、生活拠点においても、リスク分散をしておくことの意義は、とても大きい。

茨城県の公立中高一貫校に進学させることは、その備えを実践することにも、なりうる。

もちろん、公立中高一貫校への進学よりも大規模災害への備えを優先して茨城県を選ぶなら、ご子弟の進学先が「公立中高一貫校」である必要はなく、茨城県内なら、私立の「茗溪学園中学高校」という選択もある。大学進学実績は難関公立中高一貫校に匹敵し、IB認定校で海外大学進学に強い。「並木」や「土浦一」に立地が近く、TXつくばセンター駅や、JR荒川沖駅かJR土浦駅が最寄りとなる。

ちなみに、茨城県や茨城県教育委員会や茨城県立中高一貫校と特別な関係にはなく、茨城県内の政治家や実業家とも特別な利害関係はない。もちろん、茨城県内の不動産に投資したりしていない。

茨城県などとしては、茨城県内の人口減少回避や、地価下落回避や、地域経済停滞回避などを、期待しているかもしれない。

しかし、この記事は、ただ単に、受検生親子の幸せを願って、綴っているのだということを、申し添える。

*出願資格や出願方法についてのご相談や、公立中高一貫校への受検指導については、塾生限りとさせていただくことを、ご容赦いただきたい。