[2020年10月27日]
学習指導要領が全面的に改訂になる。これに合わせ、通知表の「評価」項目が刷新される。当然に、報告書の「評定」に影響する。
小学校では、令和2年度から全面実施となる。
中学校では、令和3年度から全面実施となる。
都立中入試に影響する小学校における「新評定」について、検証する。
大きな変更点は、教科ごとに4項目(国語は5項目)あった評価項目が、原則すべて3項目になることだ。
評価と評定の関係は凡そ次の通りであった。
AAAA→3
AAAB→3
AABB→2
・・(中略)・・
BBBC→2
BBCC→1
BCCC→1
CCCC→1
これが新しく次のようになると思われる。
AAA→3
AAB→3
ABB→2
BBB→2
BBC→2
BCC→1
CCC→1
AAC→2
ABC→2
ACC→1
Aは「よくできる」
Bは「できる」
Cは「がんばりましょう」(「もう少し」)
と、読み替えても差し支えなかろう。
*中学校の評定については、今回は割愛する。
従来は評定2の範囲がかなり広かったことがわかるだろう。新指導要領下では、評定2の範囲が単純計算では狭くなる。もちろん、度数分布の状況も変わるだろうから、単純には言い切れない。
また、A(よくできる)を、従来のように高い比率で取ることが、より難しくなる可能性もある。もちろん、度数分布の状況も変わるだろうから、ここでも単純には言い切れない。
これまでだと、すべての教科の評価項目が4つの場合、教科ごとに、Bが一つで、残りすべてがAだと、Aの割合は75.0%だった。
しかし、すべての教科の評価項目が3つのになると、教科ごとに、Bが一つで、残りすべてがAだと、Aの割合は66.7%となる。
約8.3%ほど、「3」のために必要な「A」の割合に、今回の制度変更で、違いが生じる可能性がある。
これを踏まえ、募集基準を刷新すべきだろうと考えている。
もう一つ、都立中入試に関係する大きな変更として、高学年では、「英語」が、評価対象の「教科」となる。
ある公立中高一貫校の幹部と打ち合わせをしたところ、すでに令和3年度(2021年新春)入試の「報告書」は、「英語」を評価科目(今年度は6学年のみ)として記載するように「作成済」であり、その「ひな形」も拝見させてもらうとともに、すでに「原本」も一部だが頂戴した。
すでに、「小学英語」は、「小4英語」、「小5英語」、「小6英語」、「小学発展英語(受検英語、受験英語)」に再編して指導を開始している。
今年度までは、小学英語は「選択制」としてきたが、新年度からは、「都立中コース」(公立中高一貫校コースを含む)では、原則「英語必須制」とする。
これにより、「新しい報告書への対策」を徹底する。
これに合わせ、「私立中コース」でも、「英語」を組合わすことができるコース設計とする。これまでも大学受験英語までカバーしているので、幅広いご要望に対応可能だ。
これにより、「英語入試」と「英語選択入試」に対応する。
小学英語ついては、話しが長くなりそうなので、別の機会に詳しく書くことにしたい。