[2020年10月30日]
文部科学省がいろいろと取り組んでいる。
指定国立大学法人を指定することを始めている。しかも、指定されるのはかなり難しいようだ。
これまでに指定されたのは以下の9校のみだ。
東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、名古屋大学、一橋大学、東京工業大学、東京医科歯科大学、筑波大学
最初に指定されたのが、東京大学と京都大学と東北大学。
続いて指定されたのが、名古屋大学と東京工業大学。
その後指定されたのが、大阪大学と一橋大学。
最新で指定されたのが、筑波大学と東京医科歯科大学。
なんだか、ノーベル賞の受賞者数なども参考にしているかのように見える。
世界最高水準の教育を行える大学を指定することが目的だから、頷けなくもない。
東・京・一・工は4大学とも入っているが、旧7帝国大学は5大学しか入っていない。
九州大学と北海道大学がまだ入っていないが、今後、追加指定となるのだろうか。
神戸大学は、どうなるのだろう。
旧高等師範学校系では、筑波大学(旧東京高等師範学校)が入っていて、広島大学が入っていないのも、どうなんだろうか。お茶の水女子大学(旧東京女子高等師範学校)も旧高等師範学校だ。
旧師範学校系は、東京学芸大学(旧東京師範学校)など、すでに予算が大幅に削減されつつあるから、かなり難しいのかもしれない。北海道教育大学や、愛知教育大学や、大阪教育大学などが、旧師範学校だ。
指定国立大学法人の指定に先立ち、グローバルトップ型13大学が選ばれているが、これとはどう違うのだろうか。
東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、北海道大学、東京工業大学、東京医科歯科大学、筑波大学、広島大学、早稲田大学、慶應義塾大学
この13大学には、もともと、一橋大学と神戸大学が入る予定だったが、私立大学の猛反発で見直され、代わりに、早稲田大学と慶應義塾大学が入った。猛反発の最先鋒だった、MARCHの一角のある私立大学は、見直し後もトップ13大学には認定されなかった。
指定国立大学は、当初予定していたグローバルトップ13大学の、巻き直しなのだろうか。
だとすると、もともとの13大学構想に落ち着く可能性がありそうだ。すでに認定された国立大学は、すべて当初のトップ13大学に入っている。
東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、北海道大学、東京工業大学、東京医科歯科大学、筑波大学、広島大学、一橋大学、神戸大学
今後、九州大学、北海道大学、広島大学、神戸大学の動向に注目したい。
教育の国際競争力を維持するためには、限られた教育予算を集中的に投下したいというのが、文部科学省の本音だろうから、追加指定を受けるためには、名門国立大学であっても、相当な努力が必要となるであろう。
少子化と人口減少などから、私立大学では、経営難となっている大学や、すでに廃校になったり他大学に統合されたりした大学が増えているが、国公立大学も、これまで通りには存続できなくなるのかもしれない。
都立中といえども、これらの、指定国立大学法人やトップ13国立大学に進める生徒は、少数派でしかない。
都立中に合格することだけが目標になっていては、視野が狭すぎるかもしれない。本当の闘いは、都立中に合格した後にやって来ることも、忘れてはならないだろう。
都立中に入学した後も活き活きと目標に向かって進み続けられるように、将来を見据えた都立中合格対策をしておくべきだろう。
何が、将来を見据えた都立中対策となるのか。
この日記を読み続けてくれている人には改めてお伝えする必要はないだろう。
都立中に合格することだけが、目標となってはいないだろうか。
合格後に苦労するような受検対策に、なってはいないだろうか。
不合格後に苦労するような受検対策に、なっていないだろうか。
時には立ち止まって見つめ直すことも、必要ではないだろうか。