[2020年12月9日]
師走を迎え、いよいよ、都立中入試は、直前期に突入する。
おもだった模擬試験は、もうほぼ終了した。
残すは、本番前の、最後の調整のみだ。
今年は新型感染症拡大の影響で、主要な模擬試験の多くの回で「会場受験」の実施が見送られた。代わりに「塾内実施(教室会場受験)」でしのぐことになった。混乱はなかった。
残念なのは、会場受験による場慣れの機会が少なかったことだ。受験生の親子ともに、あの独特の雰囲気を十分に体験することができなかったであろう。
中学入試の東京日程が始まる前の、12月や1月上旬の地方校の東京入試や、1月10日からの埼玉入試、1月20日からの千葉入試も、感染症への警戒から、例年より受験校数を減らす気配となっていて、十分な予行演習ができないまま本番に突入して行く受験生が多くなりそうだ。
塾生の今年の模擬試験の成績は、近年になく絶好調だった。これを喜んでいいのかどうか、現時点では確信がもてない。すべての入試結果がそろったら、自ずとその評価が確定することになろう。
昨年までと抜本的に違う指導を行った訳ではないから、現時点で入手可能な情報から判断するとしたら、ライバルたちの仕上がりが遅れているのだと見るのが客観的かもしれない。
模擬試験の自宅受験では、第三者による試験監督が行われないので、試験時間の厳格な管理を怠ったり、カンニングなどの不正行為があったりしても把握できない。
そんな中で、教室受験や会場受験した複数の塾生が、志望校別成績順位で1位を獲得したことに、喜びを超えて驚きを感じる。
今年は「通知表」の成績アップも、例年になく絶好調だった。
中学生だけでなく、小学生でも、スカイロケット状態の塾生が続出した。
中学生では、1学期に素点が3ポイント、2学期に素点が2ポイント、年間通算で5ポイント上昇した塾生がいた。平均「4」以上の中学生で、年間5ポイント以上も成績が上昇したのは久しぶりだ。3年ぶりかもしれない。平均「3.5」前後の生徒なら、毎年起きていることではある。
「平均4」もしくは「オール4」以上の生徒が素点をあげるとなると、実質的に「5」が増えることを意味する。5ポイント上昇とは、「5」が5つ増えたということだ。そもそも「5」以上には上がれないのだから、年間で5ポイント以上も成績を上げるのは容易ではない。
小学生では、前学期との比較で、ほぼ「できる」が、ほぼ「よくできる」に、ジャンプアップした塾生がいた。しかも、入塾後6ヶ月も経たずに実現した。内申で「都立中コース基準」に肉薄するまでになった。
毎年これに近い生徒はいるが、そこまで改善するには約1年かかることが多い。だから驚いている。
実は、志望校別成績1位を獲得した小5も、小4で「都立中コース」基準を充足せずに入塾した生徒だ。今や、内申でも、偏差値でも、「都立中コース」基準を余裕で充足するまでに成長した。
これらはすべて、偶然だろうか。
それとも感染症の影響だろうか。
あるいは、指導成果であろうか。
話しは戻るが、いよいよ直前期へと突入していく。
この先もいつものように、粛々と駒を進めていく。
これに尽きると思う。