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三田学院

[2021年4月26日]

【都立中】九段合格者の併願私立が強烈

今春、九段中等の2年生になった生徒が、受検生のときに併願した私立中を見ておこう。

■女子校
桜蔭
女子学院2
豊島岡女子2
浦和明の星2
吉祥女子3
頌栄女子4
大妻
共立女子7
国府台女子2
淑徳与野3
学習院女子2
品川女子2
普連土2
東京女学館2
光塩女子
山脇
昭和女子大昭和
など

■男子校
麻布
武蔵3
駒場東邦
海城
慶応普通部
早稲田高等学院
芝4
本郷2
攻玉社2
巣鴨6
城北2
高輪5
北嶺
立教池袋2
明大中野2
学習院2
芝浦工大附属
東京都市大学附属2
など

■共学校
渋谷幕張3
渋谷渋谷
栄東7
開智3
東邦大東邦2
広尾学園2
早稲田実業
早稲田佐賀
東京農大一
専大松戸4
都市大等々力
大宮開成3
麗澤3
など

ここに書いた難関私立中だけで、のべ約100校以上になる。どう感じただろうか。

小石川合格者の難関私立中併願状況ついては、かなり前に書いたが、男女御三家や最難関共学私立中の比率がもっと高い。近年の九段合格者の難関私立中併願状況は、数年前の小石川合格者の難関私立中併願状況に近づいてきている。

都立中を目指す牧歌的な受検生にとって、実に不都合な真実が、ここにある。

「都立中受検生の多くは、適性検査型の低偏差値私立中を併願する」

しかし、

「都立中合格者の多くは、学力試験型の高偏差値私立中を併願する」

九段は都民枠(B区分)の定員が、男女合計で80人なので、おなじような難易度の他の都立中は、これを2倍にしたような数値になるであろう。

適性検査型私立中を、本気で併願しているようでは、合格はかなり危ういことが分かろう。
適性検査型私立中は、併願私立などと呼べず、練習校にすらなっていないことも分かろう。

誰でも取り組める牧歌的な適性検査型の受検対策では、もはや太刀打ちできなくなってきているのだ。
もう随分前からお勧めしているが、都立中が第一志望の受検生は最適化された戦略で臨むべきなのだ。
私立学力試験型の受検対策をすれば合格が確実になるなどとは言っていないので、誤解のないように。

保護者の見識や考えが古く甘いままだと、受検生の考えも甘いままになるので、注意が必要だ。

倍率が高いから合格できないのではない。
学力が足らないから、不合格になるのだ。

適性とは学力なのだと、心得た方がよい。

合格に必要な力は、適性ではなく学力だ。
しかも都立中の求めに応えられる学力だ。

近くに難関私立中学がほとんどない、地方の難関公立中高一貫校と、都立中の闘い方は、根本的に違うのである。

都立中に合格したければ、難関私立に合格できるような学力のある受検生に、競り勝たなければならないのである。

なぜこの日記で厳しいことを日々綴っているのか、ご理解いただけたであろうか。