[2021年5月4日]
勉強すれば成績が上がる、と思っている人が多いようだ。
正しいようで、実は正しくない。
勉強すれば、学力は上がるだろう。
しかし、
勉強しても成績が上がるとは限らない。
それは、他の人の学力も並行して上がるからである。
あるテストで、平均点が60点だったとする。そして、あなたも60点だった。その再テストで、あなたは80点になった。
学力は上がったと判断してもいいだろう。
しかし、その再テストの平均点は80点だったとしたら、あなたの成績が上がったとは判断できないだろう。
そのテストと再テストにおけるあなたの成績は、変わらないままだからだ。
こうしたことは、受験勉強においては、まさに顕著に起きる。
あなたが頑張っても頑張っても、他の人もおなじくらい頑張っていれば、あなたの成績は上がらない。
あなたが頑張っても頑張っても、他の多くの人がもっと頑張っていれば、あなたの成績は下がる。
あなたが頑張って頑張って、似たような成績の他の人よりもっと頑張れば、あなたの成績は上がる。
勉強すれば学力は相応に上がる。
しかし、
少し勉強したくらいでは成績は上がらない。
少ししか勉強しないようだと成績は下がる。
成績が上がらないのは、勉強しないからではない。
成績が上がらないのは、勉強の量が足らないからだ。
もちろん、勉強の質が粗悪なら、量が足りていても成績は上がらない。
でも、ほとんどの場合、
成績が上がらないのは、勉強の量が足らないからだ。
合格できない理由も原因も、勉強の量が足らないからだ。
しかも、誰しも同じように取り組めば効果が上がるとは限らない。
そこで、指導の本質が、問われることになる。
量も質もこなしているのに、成績が上がらないとしたら、指導が適切でないからだ。
量も質もこなしているのに、合格できなかったとしたら、指導が適切でなかったからだ。
ただ勉強しただけでは、成績は上がらない。
ただ勉強しただけでは、合格はかなわない。
しかも、受験指導は、合格はもちろん、その先の将来をも見据えたものでなければ、ならない。