[2021年5月8日]
不都合な真実を、また一つお伝えしておこう。
学校教員も、塾や予備校関係者も、決して言わない、不都合な真実がある。
中学3年間や中高6年間の成績推移と、高校合格実績や大学合格実績の関係を示す膨大なデータを分析すれば、容易に導き出せることなのだが、これが不都合過ぎて、誰も口にしない。
どの大学に進めるか、特に難関大学に進めるかどうかは、中1でほぼ決まってしまう。
正確には、中1の修了時で、8割程度決まってしまう。
中2の修了時には、9割程度決まってしまう。
多くの難関私立中高一貫校は、入学試験ではなく、入学後の学内成績で、中2か中3から「選抜クラス」を編成するが、その理由はこうした実態があるからだ。この「選抜クラス」の生徒だけで「難関大学合格実績」のほとんどを稼いでいて、これが動かぬ証拠である。
中1で決まるのは、中高一貫校生の大学進学に限ったことではない。
公立中学に進んだ中学生と高校進学実績の関係からも導き出せる。
しかも、高校受験は、6年後ではなく3年後なので、大学受験よりも早く、進学できるレベルが実質的に決まる。
中1の1学期末で、どの高校に進めるか、ほぼ決まってしまう。
正確には、中1の1学期修了時で、8割程度決まってしまう。
中1の修了時には、9割程度決まってしまう。
中1や中2は、ただのぼんくらだったのに、中3になったらいきなり優等生になった事例なんて、聞いたことも、見たこともない。
例えば、1学年100人で、
中1の最初の定期テストが学年9位、中1末が学年4位、中3で学年1位、ならあった。
しかし、中1の最初の定期テストが学年50位で、中1末も学年50位なのに、中3では学年1位になったという事例には、出会えたことがない。
中1や中2は部活三昧で、中3から高校受験を頑張る?
さんざん中弛みして、高3から大学受験に本気になる?
そんなことだから間に合わなかったのだと、身に染みてわかるのは、受験終了後だろう。
それでは遅いと思わないか?
将来を見据えて動き始めるのに、逃してはいけない時期がある。
それは、新中1の春だ。
新中2の春ではない。
新中3の春でもない。
中3の部活引退後のはずがない。
高校受験で進学校に進みたいなら、後で後悔しないように、遅くとも中1の春から全力で取り組むことを強くお勧めする。
部活動見学に行く前に、中学生としての勉強姿勢を確立させて、その後ずっと継続しよう。
それが、あなたの、実力になっていくから。
忘れないでほしいことをもう一度お伝えする。
高校受験で成功したいなら、中学の内容は中2で終えるようにしよう。