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三田学院

[2021年6月9日]

【都立中高】オリンピックという魔物

オリンピックが東京で開催されると、時差のない観戦ができることになる。

しかし、受験生と受験生の親は、そのことを喜んでいるようでは、甘い。

オリンピックは、生中継で見てはいけない。
夏の高校野球も、生中継で見てはいけない。

受験生は、厳選して録画しておき、しばらくしてから、どうしても見なければいけない試合だけを観るようにした方がよい。見る必要がなければ見ないで削除するのがよい。

これは受験生に限ったことではない。

受験生の親こそ、厳選録画して、厳選鑑賞すべきだ。

受験生の子には勉強しろと言いながら、自分はテレビ中継観戦や現地観戦を楽しんでいるようでは、子は受験勉強に身が入らない。

たった数週間だと思ってはいけない。

もっとも学習時間が確保できる、貴重な夏休みの数週間は、勝敗を分ける最も重要な時期だ。そこでの数週間は命取りになる。

オリンピックを観て、
パラリンピックを観て、
高校野球まで観たら、

ほぼ「ノー勉」の夏休みになる。

学校の宿題を仕上げることさえ、青色吐息となるであろう。

そんなことでは、まともな受験生とは呼べない。

中学受験生は、夏が過ぎ、秋が深まりだすと、「特攻」か「転戦」か「撤退」かで揉め、迷走が始まる。
高校受験生は、夏が過ぎ、秋が深まりだすと、実質無試験合格できる私立高校推薦入試の誘惑にはまる。
大学受験生は、夏が過ぎ、秋が深まりだすと、「浪人」か「転戦」かで悩み、受験勉強が空走し始める。

昨年度は、長期学校休校という魔物が暴れた。
今年度は、オリパラピックという魔物が暴れる。

魔物に勝てないようでは、受験での勝利はない。