[2021年6月13日]
塾生の保護者には、分析力の高い方が多く、深く感心させられることが多い。
ときどき、思いもよらない証拠や根拠を発見して、知らせてくれる。
最近、ハットさせられたのは、ある私立中学受験指導御三家塾の、都立中合格指導力の低さを証明する客観的なデータ、であった。
衝撃の内容であった。
公表されている都立中合格者数と、資料が示す都立中合格者数が大きく違う。
そもそも公表されている都立中合格者数は、大手にしては多くないが、資料が示す都立中合格者数は、それより壊滅的に少ない。
このデータから見えてくるのは、この御三家塾には、都立中に合格させられる指導力はなさそうだ、ということだ。
もしかしたら、難関私立中学の合格者数も、かなり怪しい数字なのかもしれない。
ところが、世間の多くの親は、知名度やブランド力で判断して、実は判断させられて、わが子を大手塾に通わせたがる。
しかし、指導力がない。
しかも、指導力をつける気も、感じられない。
それよりも、
知名度を向上させた方が、儲かる。
ブランド力を上げた方が、儲かる。
真実を包み隠しておけば、儲かる。
そのうち世間の記憶は、風化する。
それまで騙し続ければ、大丈夫だ。
ということ、なのだろうか。
保護者も、
隠れ家的な、おいしい料理店を探しあてることには、興味しんしんでも、
隠れ家的な、すぐれた学習塾を探しあてることには、興味がないようだ。
御三家塾なら、探さなくても、そこにある。
御三家塾なら、吟味せずとも、安心できる。
何に安心しているのか、よく分らないのだが、
不安な時ほど、寄らば大樹の陰になりがちだ。
不安が募れば、御三家塾が儲ける。
強い不安が、御三家塾を太らせる。
都立中が難化しても、御三家塾で私立対策すれば安心なのか。
都立中合格を目指すなら、御三家塾で対策すれば安心なのか。
どうやら、そう甘くはないようだ。