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三田学院

[2021年9月3日]

【都立中】小石川がついに頂点に立った

たまには、日能研R4偏差値も見ておくのもよいと思う。

しょともし(合判)の偏差値しか持っていない受検生は、そこから5〜10ポイント引いてから比較されるのが妥当だろう。

くれぐれも、別の模擬試験の偏差値をもとに、解析されないようにされたい。

あくまで、日能研R4偏差値における分析である。

<女子>
68:小石川
67:筑波大附属、桜蔭、女子学院、渋谷渋谷
66:早稲田実業、豊島岡女子
65:雙葉
64:洗足
63:都立武蔵
62:桜修館、都立両国
61:吉祥女子、広尾学園
60:お茶の水女子大附属(女子枠)、鴎友
59:南多摩
58:白鴎、三鷹、東洋英和、頌栄
57:九段、大泉学芸大世田谷・学芸大竹早
56:
55:立川国際、学芸大国際、大妻
54:富士
53:
52:共立女子
51:
50:
49:東大教育学部附属、普連土
48:品川女子
47:
46:学芸大小金井

ついに、小石川は、筑波大附属の難易度を上回った。名実ともに都内の頂点に立った。時代の大きな変化を感じ取らなければならない。

小石川が、お茶の水女子大附属(女子枠)の難易度を上回ったのは、ほんの数年前のことだから、その勢いは驚異的である。

今や、都立武蔵も、桜修館も、都立両国も、お茶の水女子大附属(女子枠)の難易度を上回り、都内中学受験においては、超難関校入りしたことになる。

しゅともし偏差値表と比較すると、都内公立中高一貫校の偏差値分布は、日能研においては、かなり広範囲に広がっていることがわかる。

これは、日能研の正規の模試の方が、しゅともし(合判)よりも問題の難易度が高いために、より学力差が鮮明になるからだと考えられる。

その意味で、この偏差値表は非常に示唆に富んでいる。

また、別の視点から見ると、日能研生が多くを占めるであろう日能研主催の正規の模擬試験で、都立中の偏差値を相対的に高く付けざるを得ない状況にあるということは、日能研からの受検生は都立中への合格力が相対的に低いと解釈できるから、そこからは、日能研は都立中に合格させることを得意としていない、という分析も成り立つだろう。

同じようなことは、四谷大塚・早稲田アカデミーの偏差値表や、サピックスの偏差値表でも言えるから、難関私立中学向けの対策をすれば、都立中に合格できると言うことではないことが分かる。むしろ、都立中が第一志望の受検生にとって、とても非効率な受検対策となるだろう。分かりやすく言えば、辛いばかりで報われない受検対策になると言うことだ。

辛いばかりで報われない受検対策と言えば、都立中受検指導専門大手塾も、その実質的な合格率の低さゆえ、違う要因からにはなるが、同じことが言えるのではないだろうか。

小石川が、筑波大附属を上回った。
都立武蔵、桜修館、都立両国が、お茶の水女子大附属(女子枠)を上回った。
南多摩、白鴎、三鷹、九段、大泉が、学芸大世田谷や学芸大竹早と同等か上回った。

中学受験で難関中学への進学を目指す、まさに中学受験のメジャー・プレイヤーの目には、都立中のほとんどは、超難関校として映っているのだ。

小学校の授業で習う内容さえ完璧にすれば、都立中に合格できるなどという意見に、惑わされてはいけないのである。