[2021年11月22日]
11月も下旬になり、都立中受検生は願書の入手時期となった。
まだ出願先が決まっておらず、複数校の願書を入手される方も多いであろう。
都立中を目指す方に限らず、当初からの意中の学校に出願する受検生が多いのかもしれないが、出願しても合格できなければ、何も起こらないのだということを、最後にもう一度、冷静に見つめるべきであろう。
合格か不合格かは、天国と地獄ほどに、違う。
その意味は、合格発表の日に、わかる。
12月の月初頃に、通学小学校へお願いする分の書類を担任教員経由で小学校に提出しなければならない。
ということは、11月末までに、どの都立中を受検するのか、最終的な意志決定をしなければならない。
これまで受けてきたてきた模擬試験の成績推移や、過去問演習の成績推移や、そして過去2年間もしくは3年間の通知表の成績をもとにして、決断をしなければならない。
まだ11歳か12歳の幼い受検生には、受検の本当の厳しさは理解できない。よって、保護者が誘導するか、保護者が最終的に決断するしかない。
受検生本人の自主性にまかせるなどと言うのは、聞こえはよいが、実は親の責任回避でしかない。
さらに言えば、入試結果のすべてを、受検生の責任として押しつける姿勢も、適切ではない。
すべてを本人に任せるなら、私立中への進学も認めるべきだったであろう。しかし一定割合の保護者は私立中へは行かせないと当初から受検生に伝えていたはずだ。親にとって都合の良い制約だけは押しつけながら、結果だけは本人の責任とするのは、どうなのだろうか。
そもそも、中学受検は、受検生だけの力ですべてを乗り切れるものではない。保護者の力で明暗がわかれることは、誰もが承知しているはずだ。
父親に経済力がなくても、中学受検は成功できる。
母親に狂気力がなくても、中学受検は成功できる。
父親の適切な関与があれば、中学受検で成功できる。
母親の適切な監督があれば、中学受検で成功できる。
しかし、
父親の無責任は、中学受検を破綻させる。
母親の過干渉は、中学受検を破綻させる。
父親の適切な関与と、母親の適切なサポートが、中学受検で成功するために、必要なのである。
狂気に満ちた志望校選択や、経済力に依存し過ぎた過度な受検対策は、親子をともに不幸にする。
中学受検は、母親の狂気や父親の経済力だけで、成功できるのではない。
むしろ、母親の狂気の方向性や父親の経済力の程度による、志望校対策の誤りや志望校選択の歪みが、親子をともに不幸にする。
不安を見抜いて近よってくる悪党に、騙されてはいけない。
中学受検の成功に、母親の狂気も、父親の経済力も、必要ではない。
もしろ、母親の歪んだ狂気や、父親の過度な経済力が、子を失敗させることになる。