[2021年12月18日]
都立中をふくむ難関私立中学を目指すということは、何を意味するのか、科学的に考えてみたい。
東京都の小6人口は、年にもよるが、概ね10万人である。
これに対して、私立御三家や私立新御三家や私立共学最難関や都立中などの難関中学の総定員は、対象校をやや広めに見積もっても1万人に満たないであろう。
御三家や最難関私立と難関国立大学附属だkでなら、上位5%程度なのではないだろうか。
誰もが羨ましく思うような中学校に合格できるのは、上位10%にも満たないことになる。
世間一般では、第一志望に合格できるのは30%などと言われているようだが、実際には10%程度ではないかと主張している根拠はここにある。
もちろん、中学受験率は地域によってバラツキがあるから肌感覚としては30%というのもありかもしれないが、ほとんどの小学生が中学受験する地域では肌感覚は限りなく10%に近づくはずだ。
この10%だが、小学校の1クラスの人数が30人なら、上位3位までということになる。
都立中は学校によって難易度にバラツキがあるが、相対的に平易な都立中であっても、この上位10%に入っていないと、合格は難しいだろう。
難関私立だと合格は難しいが、都立中ならなんとかなるかもしれないという発想をする親子がいるが、いったい何を根拠としているのだろうか。
都立中への合格を目指すということは、少なくとも学力分布で上位10%以上の維持を目指すということ、つまり地元公立小学校で学年10%以内の維持を目指すということにほぼ等しい。それが実現できていても合格できない子は多い。
この位置から下方に乖離した位置にいる子が都立中を目指しても、ことごとく残念な結果になるだろう。
都立中の入学者選抜方法は、抽選ではない。
誰にでも合格の可能性があることを意味していない。
そのことを理解した上で、挑戦すべきであろう。