[2022年2月4日]
中学入試も、東京と神奈川の残り数日を除き、ほぼ終わった。
そんな中、大手塾の学校別合格者数で気になることがある。
1つ目、鹿児島県立楠隼中学の合格者数の少なさ
2つ目、埼玉や千葉の私立適性検査型入試の合格者数の少なさ
1つ目だが、適性型指導大手塾2社の楠隼合格者数は、現時点で、それぞれ2名と1名で、合計で3名である。大手塾の塾生数の規模の割に少なすぎることと、楠隼合格者数に占める大手塾の合格者数の割合が低すぎる。
東京試験会場での合格者は、今後の繰上がりを除き、正規合格者数が約20名だから、大手の合格者占有率が異常に低い。合格者を18名だとしても、2社合計で6分の1しかいない。大手2社の占有率は約15%しかない。
都立中も楠隼中も、都内在住者が受検できる公立中高一貫校であるのに、楠隼だけが適性型指導大手塾の占有率が低くなるのは不自然である。逆に、楠隼だけ中小塾の占有率が高くなるのも不自然である。ほぼ同じ占有率になるのが自然であろう。
大手占有率を都内公立中高一貫校の総定員約2,000人で換算してみると、2社合計で300人になる。
実際の都立中合格者の2社合計は公表ベースで1,000人を軽く超えて、占有率は60%を超えるから、4倍の差がある。
なぜ、こうしたことが起きているのだろうか。
楠隼受検生の多くが、適性型指導大手塾の塾主催模試を受けておらず、電話攻勢による合格者数の積み増しができなかったのかもしれない。とうことであれば、楠隼合格者の大手占有率の方が、都立中合格者の大手占有率の実際の値に近いのかもしれない。
次に、埼玉の適性検査型入試を行う私立中の合格者数が、気になる。
片方の合格者数が、今日確認してみると消されているが、先日確認した時には、合計で約600人であった。
塾ごとに、前受適性校の合格者総数が、昨年度の都立中の合格者総数を下回っているというのが、不自然である。
合格しても私立中には進学しないと決めている受検生でも、都立中への合格可能性をより上げるために、練習受検をするのが一般的だろうと思われる。都立中に合格する方が、適性型私立中に合格するよりも、遥かに難しいから、練習校の合格者数合計は、都立中の合格者数よりも、多くないと不自然である。適性型私立中の合格者数の方が、都立中の合格者数の2倍や3倍あってもおかしくはない。
しかし、都立中の合格者数より、私立適性中の合格者数の方が、圧倒的に少ない。
塾ごとに見れば、以下のようにならなければ、不自然だ。
適性型私立中合格者数の総計 > 都立中合格者数の総計
ところが、そうなっていない。
みなさんは、不思議に思わないだろうか。
私立中に関しては、わざわざ電話攻勢をかけてまで、合格者数の積み増しをしなかったのかもしれない。
真相を知ってるのは誰だろう。