[2022年5月28日]
都立中や公立中高一貫校の、合格指導の先に見える世界とは、何か。
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資料の読取
思考力算数
実験と観察
志望理由書
経験と体験
高校受験や大学受験まで俯瞰すると、想像を超える世界が広がっている。
適性小論文 → 都立高校推薦入試小論文 → 大学入試総合型&推薦型選抜や個別試験小論文
資料の読取 → 高校入試思考力型社会 → 大学入試思考力型社会(共通テストや個別試験)
思考力算数 → 高校入試思考力型数学 → 大学入試思考力型数学(共通テストや個別試験)
実験と観察 → 高校入試思考力型理科 → 大学入試思考力型理科(共通テストや個別試験)
志望理由書 → 都立高校推薦入試志望理由書 → 大学入試総合型&推薦型選抜の志望理由書
経験と体験 → 都立高校推薦入試活動報告書 → 大学入試総合型&推薦型選抜の自己推薦書&活動報告書
今春の大学入試共通テスト「数学1A」と「数学2B」では、従来型の解法パターンの暗記や解法パターンの運用力では太刀打ちできず、大敗北となった受験生が、巷には続出した。
都立中や公立中高一貫校入試から、高校入試や、大学入試まで、一貫して指導することの「存在理由」は、ここにある。
国公立大は、定員の30%以上を、総合型や推薦型などで選抜する。
私立大学は、定員の50%以上を、総合型や推薦型などで選抜する。
早稲田大学は「定員の60%以上を総合型や推薦型の選抜で入学させる」と、公表した。総合型や公募推薦や自己推薦などを、さらに拡大させるらしい。
しかし、多くの有名私立大学を平均すると、附属校からの内部進学者は高々10%から15%でしかない。附属校以外からの門戸の方が、はるかに広くチャンスがある。
MARCH附属校で6年間を過ごすと「大学入学時の学力は、日東駒専に大学入試を経て入学した学生よりも低くなる」という見方もある。もしそうだとしたら、理工系学部では、学部や大学院での学びだけでなく、卒業や修了後の進路も、致命的に厳しくなる可能性がある。
今回のテーマからは外れるので、また別の機会に詳説したいと思うが、大学附属校に入学することが、必ずしもお得とは限らない。
早稲田と慶應なら附属校もいいかもしれない。しかし、MARCH以下はかなり怪しい。上智と東京理科に附属校はない(上智にはカトリック校推薦(通称「カト薦」)という半附属校のような入学定員枠ならある)。それ以上に、国公立大学や、より上位の私立大学や、医学部医学科などへの道を実質的に捨てることになり、「機会損失」の方が大きくなるリスクがある。
これからの私立大学入試は、一般選抜や附属校からの内部進学ではなく、総合型や公募推薦型や自己推薦型が主力となっていくであろう。国公立大学ですら、総合型と推薦型が30%以上になる。
話しを戻すが、解法パターンの暗記や、解法パターンの運用力は、もはや学力とはみなされなくなったと、認識を改めるべきだろう。
しかも、大学への道は、大学入試の一般選抜や、内部進学だけではないことを、知るべきであろう。
ならば、早い段階から磨くべき能力とは何だろうか。
真の学力とは何か。
遅かれ早かれ、いつか必ず、自問することになる。
真の学力とは何か。
遅かれ早かれ、いつか必ず、認識すべき時が来る。
幼いうちから磨くべき能力とは何か。
いつまでも既成概念に縛られていたら、取り残されることになる。
幼いうちから磨くべき能力とは何か。
本質を見抜く力こそ、生きる力であることを、認識すべきなのだ。
新しい大学入試を知らずに、中学入試か高校入試かを悩むべきでない。
新しい大学入試を知らずに、志望校や併願校を選択できるはずはない。
新しい大学入試を知らずに、正しい進路をイメージできるはずもない。
中学入試や高校入試で志望校に合格しても、それで終わりではない。
合格指導は、ただ合格通知を受け取るためにだけ、あるのではない。