[2022年8月26日]
残り1週間足らずで8月は終わる。
猛暑だったからか、体力が衰えたからか、例年になく疲労困ぱいした夏であった。日記を書く気力も体力も残らずに、毎日が過ぎて行った。
久しぶりに行動制限の解除された夏であったが、国内旅行には行かず、海外旅行にも行かず、ほぼ自宅と教室を往復する日々が続いた。感染者数は過去最高を更新し続けていたからだ。もし感染して指導に影響が出てはいけないという思いだけが強い夏だった。
東京都の外へ出た日が1日だけあった。行き先は茨城県つくば市である。筑波大学に用事があったからだ。
夏休みの最中の大学キャンパスは、表現は適切ではないが、人類滅亡後の都市のようであった。広いキャンパスに人影はまばらで、誰もいない「石の広場」、雑草の伸びた「嘉納治五郎像」周辺、閉店の案内が入り口にかかった「カフェテリア」や「売店」、クルマがほぼ停まっていない「学内駐車場」が、そう思わせた。
建物内には人はいたし、運動場は活気に満ちていたので、実は廃墟ではないのだか、疲労困憊した肉体と、ウクライナ情勢で憂鬱な精神が、そう見せていたに違いない。
筑波大学を出て、学園東大通を桜土浦インターチェンジ方向へ向かうと、竹園高校、JAXA筑波宇宙センター、産業技術総合研究所、並木中等、茗渓学園が次々に現れる。
この時は、何も特別な思いは浮かび上がってこなかった。
しかし、この筑波大学の後に、東京外国語大学、東京学芸大学、一橋大学を訪問する機会があり、妙な気持ちが湧き上がった。
都心港区方向から多摩地区方向へ向かうと、東京外国語大学へ向かう道すがらに三鷹中等があり、東京学芸大学へむかう途中に小金井北高校があり、一橋大学へ向かうと近くに国立高校(くにたちこうこう)がある。
東京外国語大学と三鷹中等
東京学芸大学と小金井北高校
一橋大学と国立高校
筑波大学と並木中等
あるいは
筑波大学と竹園高校
あるいは
筑波大学と茗渓学園
何か規則性を感じずにはいられなかった。
もちろん、
茗渓学園は、筑波大学の同窓会が母体になって設立した学校なので、近くにあるのは当然といえば当然であるが、その他は国公立学校どうしなので、違う規則性があるに違いないなどと思いつつ、日々は流れて行った。
さて、話しは全く変わって、当初はすぐに決着がつくのではないかと思われていた、ロシアによるウクライナ侵攻だが、ついに半年を過ぎて長期化の様相を呈している。
これほどまでに刻々と映像を交えて戦況が詳細に伝えられた国際紛争を知らない。
ロシア軍によるブチャの大虐殺は終戦前後の満州を思い出させる。
ロシア軍占領地域からの強制収容はシベリア抑留を思い出させる。
ロシアによるウクライナ侵攻は不可解なことが多い。
・圧倒的な軍事力を誇るロシア軍が対ウクライナ軍で大苦戦していること。
・プーチン大統領が「ロシア(人)を解放する闘い」だと言っていること。
・後で撤回したがラブロフ外相が「ユダヤはネオナチ」だと発言したこと。
後に訂正されたが、ラブロフ外相の発言にこそ、真実が隠されているようにも思える。
イラクで起きた湾岸戦争にも不可解な点があった。しかもそれは根本的に不可解なことであった。
戦争とは不可解なものだと理解すべきなのだろうか。
あるいは、
真実を知りえるのはごく一部の人だけなのだろうか。
ウクライナ情勢がどう推移していくのか、それにより世界はどんな影響を受けていくのか、実に興味深い。
ただ、丸腰の一般市民が自由気ままに歩き回っても、命の危険を感じることがないような、そんな世界になることを切に願う。