[2022年10月14日]
受検校をどこにするか、いよいよ決断の時期を迎える。
公立中高一貫校は、居住する地域内では同一日に入試があるので、複数の選択肢があったとしても、最終的には一つの学校しか受検できない。つまり、併願できない。
これが、私立中入試との決定的な違いとなる。
もちろん、全国募集の公立中高一貫校である「楠隼」は、都立中と入試日が違うので併願可能であるが、男子校なので女子は併願できない。
どのような基準で受験校を決めるかは、それぞれの自由だが、私立中であろうが都立中であろうが、合格できなければ入学はできないのだから、そのことを大前提にして選択するべきであろう。
私立中は複数日程が組めるので、挑戦校、相応校、安全校を組合わせることはできる。このため、適切に併願を組むことを怠らなければ、まず全落ちはない。
東京入試では、2月1日が最大のヤマ場となる。ここに本命校を組むのが王道だが、それが挑戦校なのか相応校なのかで、運命が分かれる。
午後入試をふくめ、2月2日までに入学してもよい学校から合格を取れなかった場合、3日以降は定員が大幅に小さくなるから、相応校が挑戦校になり、安全校が相応校になり、超安全校が安全校になってしまう。そう認識し直さなければ、ドミノ倒しの連続不合格となるリスクが高くなる。
特に、2月4日と5日は極端に合格が取りにくい。
公立中高一貫校の入試は、この2月4日や5日の闘いが、いきなりやってくる感覚に近い。後にも先にも、2月3日しか入試は行われないからである。
この1回限りのチャンスに、本気で合格を目指す受検生が、殺到する。
このため、挑戦校として都立中を受検するのか、相応校として都立中を受検するのか、安全校として都立中を受検するのかで、運命が大きく分かれることになる。
都立中と大差ない魅力ある私立中の合格が取れる受検生と、地元公立中への進学をウソ偽りなく受け入れる準備ができている受検生でない限り、挑戦校となる都立中に出願すると悲劇が起きる蓋然性が高くなる。
この時期になれば、相対的な実力が、劇的に向上することはない。
10月や11月の模試の改善は、夏期講習での頑張りが反映されて出てくる。10月や11月の頑張りは、その数ヶ月後ということになるが、夏期講習に比べると頑張れる量は圧倒的に少なくならざるを得ないから、本番までに劇的な改善は見込みずらい。
都立中の場合、実質的に年内に出願準備を終えなければならないから、11月模試までが実質的な最終判断材料となる。
小6は、そろそろ腹をくくる時期となったことを認識すべきである。
結果は新年2月に判明するが、合否は出願準備を開始する時点で、ほぼ決まってしまう。
来年度以降の受検生親子は、そのことを正しく認識して、早すぎるくらいの進捗管理で、対策を進めるべきであろう。