[2022年11月19日]
倍率が5倍であれば、5人に4人が不合格になる。
道半ばで受験を断念した人や、具体的に動き出せずに受検を断念した人もいるだろうから、本当の倍率は、10倍以上あるかもしれない。
潜在的な希望者までを含めれば、不合格者は10人に1人とか、15人に1人かもしれない、ということだ。
公立中高一貫校の受検生は、私立中に本気で併願をかける人は多数派ではないから、不合格の多くは進路的には何も残らない。
つまり、何もしなかった人とおなじように、無試験で入学できる、地元の義務教育学校に進むことになる。
私立中受験生も例外ではない。最終的に出願し受験した中での第一志望校合格率は、30%ほどだと言われている。
最終的に出願した第一志望校なので、私立中受験を決意し、夢に描いた第一志望のことではない。
開成や桜蔭などが、授業料を払ってくれさえすれば、どなたも入学を許可しますよとしたならば、開成や桜蔭の入学希望者は実際の倍率の数倍では収まらない程に膨れ上がるであろうから、開成や桜蔭のの潜在的な倍率は、つまり開成や桜蔭の本当の第一志望者の数は、定員の3倍や4倍程度ではないはずである。
夢に描いた第一志望に合格できる私立中受験生の割合は、公立中高一貫校に合格できる受検生の20%よりも、さらに低い可能性が高いのではないだろうか。
最終的に入試会場に足を運ぶ受検生や受験生は、誰もが合格の望みを心に抱いているはずだ。たとえわずかではあっても、不合格にはならないのではないかという期待を抱いているはずだ。
つまり、最終的に入試会場に足を運ぶ段階になっても、まだ、不合格と真正面からは、向き合えていない。
しかし、多くは不合格になる。
その衝撃は、計り知れない。
入学手続き書類が受け取れないことで、入学手続きができないことで、徐々に不合格が意味することを、理解し始めることになる。
そして、合格を夢見て過ごしてきた長い日々が、どんな意味を持っていたのかを、偲ばずにはいられない。
失ったものは大きく、そして、多い。
得られたものは何かあるのだろうか。
得られたのは、入学試験で不合格になったという、貴重な体験と経験と履歴であろう。
学力ならは、受験しなくてもつけることができる。
むしろ、受験勉強ではなく身についた学力こそが、本当の学力かもしれない。
受験しなければ手に入れられないものなど、「合格」以外には、ほぼない。
合格は、目的ではなく、あくまで手段であり、結果でしかない。
不合格の衝撃に、今から備えていた方が、よい。
合格によってしか手に入らないものは、不合格になれば手にすることができない。
衝撃を受けることに、受験生か、受検生か、による違いは、ない。
第一志望に合格できない人の割合に、受験生か受検生かで、根本的な違いはない。
=お知らせ=
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