[2022年11月29日]
どこにも実態が出回らない大手塾の大量不合格者数。
情報が出回っていなければ、情報が容易に入手できなければ、収集しようともせず、推量しようともせず、そして判断材料にさえしないという、まさに認知能力の低さからくる愚かさに、いまさらながら、また警鐘を鳴らさなければならないのかもしれない。
大学入試の「数学」はもちろんだが、今後新たに教科化されて必須科目となる国公立大学の一次試験科目の「情報」や、国公立大学や慶應義塾大学や多くの大学の総合型選抜における「資料分析型小論文」などで、その能力の低さが露呈してしまうことを忘れてはならない。
社会人になって最も重要な能力の一つが「データ解析」能力である。
自然科学分野はもちろんだが、経済学や経営学や社会学などの社会科学分野や、教育学や心理学などの人文科学分野でも、客観的で論理的なデータ解析能力は、必須である。
もう一つ重要な能力は、論理的思考力だが、これは文系か理系かの別を問わない。
責任が重い判断を迫られた際に、関係する人たちに、判断を理解してもらい、納得してもらい、応援してもらい、協働してもらうためには、論理的思考力に裏打ちされた、プレゼンテーション力とコミュニケーション力と判断力と行動力が必要になる。
人は言語と記号を使って思考する。
人は言語と記号を使って分析する。
人は言語と記号を使って表現する。
言語と記号を使いこなせる能力が高くなければ、適切で正しい判断はできない。
コンピュータはコンピュータ言語を使って演算をする。
代表格がC言語だ。
実は人の思考も同じようなアルゴリズムで考え判断する。
そもそも、コンピュータは人が創り出したモノだ。
人が考えられないことをコンピュータができるハズもない。
逆に、コンピュータができることを人ができなければ、人がコンピュータ以下の存在になってしまう。
コンピュータ言語を学べば一目瞭然だが、実はコンピュータ言語は、国語だ。
これらの数を整数と定義する。
これらの数を大きい順に並べる。
これらの数を合計する。
これらの数を合計で割る。
その結果を並べる。
繰り返す。
終る。
コンピュータ・プログラムは、そんなことをやっているのだ。
ここで大切なことは、国語力である。
日本語が話せればよいとか、英語が話せればよい、などというレベルの国語力ではない。
理路整然と論理的でなければならない。
理路整然ではなく論理的でないとき、そのレベルが高ければ、それは芸術にはなるかもしれない。
しかし、多くの課題や問題は、芸術では解析できない。
しかも、多くの課題や問題は、芸術では解決できない。
論理的言語運用能力が求められるゆえんである。
適性作文でも入試小論文でも、論理的言語運用能力が試される。
近年、この論理的言語運用能力が、家庭教育現場や保護者や子供たちの間で、軽視されているように感じられる。
英語の教科化がそれに拍車をかけている感がある。忙しくなって手が回らないのかもしれない。そのために、表面的で短絡的な思考や判断に陥っているように見える。
文部科学省は「情報」教科化を進め、多くの国公立大学では一橋大学をふくめ「データ・サイエンス学部」の創設を盛んに進めている。
新しい時代のもっとも重要な学問領域の一つが「データ・サイエンス」であり、新しい時代に最も求められている能力の一つが「データ・サイエンス能力」なのである。
それは、近年の論理的言語運用能力の低下に対する「アンチテーゼ」であり「アウフヘーベン」でもある。
大手塾の大量不合格者数について論じるのは、ルサンチマンからではない。
論理的思考力が低下していることへの危機感からである。
=お知らせ=
12月1日より「募集停止期間」に入ります。
この間は体験授業も実施しません。
募集再開は「新年3月下旬頃」を予定しています。
募集停止期間中も「体験授業の受付」を継続します。「体験授業のお申込方法」に沿ってご連絡をください。
こちらから手動で確認メールをお送りしますので返信をお願いします。「こちらからの手動の確認メール」に「返信」がございました順に、募集停止期間終了後にご案内をいたします。
返信がございません場合は、ご予約は成立いたしません。
募集期限をすでに過ぎています方と、募集停止期間内に募集期限を迎えます方は、募集期間終了後の体験授業の対象になりませんので、ご了承ください。
募集停止期間終了後に、体験授業をご予約が成立しました順に、日程調整をさせていただきますが、先にご予約が成立しています方が多い場合は、かなりの期間お待ちいただくことにがございます。
ゴールデンウイーク(GW)明けまでお待ちいただくこともございますので、お急がれます方は、募集停止期間内に、お早めのご予約をお願いします。
募集停止期間中の体験授業のご予約の対象学年、ならびに募集停止期間終了後にご入塾の対象学年は、以下の通りです。
中学受験生:新小4(現小3)〜新小5(現小4)
高校受験生:新小4(現小3)〜新中1(現小6)
大学受験生:中学受験や高校受験からの継続受講生のみ
*中学受験生とは、都立中合格コースと、楠隼中合格コースと、私国立中合格コースと、基礎学力育成コースの対象生を指します。
*高校受験生とは、高校受験合格コースと、基礎学力育成コースの対象生を指します。
尚、冬期講習の外部募集は行いません。塾生だけで実施します。
また、新小6は定員をほぼ充足していますので、来年度(令和5年度)は、小6の適性作文講座や、小6の面接対策講座などの外部募集は、行わない予定です。むしろ、新小4と新小5の募集に注力する所存です。