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三田学院

[2023年1月14日]

【都立中】私立中学出願傾向2023

史上最多の受験者数が予想される東京都内の私立中学受験だが、予想通りに、増えた受験生は中堅以下の私立中学に殺到している状況が鮮明になりつつある。特に男子校と共学校で顕著だ。

対前年比で受験者数を増やしている私立中学は以下の通りだ。

男子:足立学園、佼成学園、聖学院、明法
女子:跡見、大妻多摩、大妻中野、十文字、玉川聖学院、中村、三輪田
共学:サレジアン国際、東京成徳大、目黒研心

一方で、大幅に受験者数を減らしている私立中学は以下の通りだ。

男子:日大豊山、獨協
女子:江戸川女子、大妻、実践女子、昭和女子大、山脇
共学:開智日本橋、かえつ有明、芝浦工大、都市大、広尾学園小石川、三田国際

受験生数が増えていながら、出願者数が前年対比の進捗率で大幅に減らしている学校が多い。

特に、広尾学園小石川は、出願者数が半減しそうな勢いで受験生を減らしている。

まだ出願が締切られていないので、慎重に出願先を検討している受験生親子が多い可能性があり、まだ予断を許さないが、傾向は鮮明で、ここ数年難易度が上昇して割高感の強くなった学校が、極端に敬遠されている。

筆頭格が、広尾学園小石川、芝浦工大、獨協、日大豊山である。

一方で、御三家や新御三家や最難関共学や難関別学校に大きな変化はない。受験生が増えたとはいえ、増えたのは学力中間層以下の受験生だから、上位校以上には影響が少ないことが読み取れる。

私立中学の場合、幅広い難易度から受験校を選べるので、己の実力相応の学校に出願することができる。チャレンジしてもまさかの合格を手にできるのはごく一部でしかないから、受験機会を有効に使うためには、実力相応の私立中を中心に受験校を組まなければならず、増えた受験生は、増えた受験生の実力に見合った私立中へ出願せざるをえない。さもなくば、中学受験はしなかった人たちとともに、地元公立中学に進まざるを得なくなる。

輝かしい合格実績を巧妙に宣伝する大手中学受験指導専門塾にさえ通えば、自分も輝かしい合格実績を手にすることができると考えてしまうのはあまりにも愚かである。

受験生が増えても、御三家や新御三家や最難関校の定員は増えないから、増えた人数分の玉突きが、上から下へと起きて、当初は想定していなかった学校からしか合格をもらえなかったり、全落ちしたりすることになる。

私立中高一貫校志望の「にわか中学受験生」親子の多くは、そろそろ頭を冷やした方がよさそうだ。

都立中高一貫校志望の「にわか中学受検生」親子の多くは、すでに冷静さを取り戻しつつある。

何がきっかけとなって私立中学受験の過熱が収まるのか、実に興味深い。

課金ゲーム参加したいだけなら、親の狂気を味わってみたいだけなら、中学受験には参戦しな方が賢明である。

さもなくば、大手塾から「ネギを背負ったカモ」として扱われるだけであろう。


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