[2023年1月20日]
都立中に合格した塾生の中にも、塾と並行して有名通信教育を1年間ほど受講した子がいたが、どんな感じで進めているか確認したことがある。その結果、興味深い返答が帰ってきた。
適性検査対策講座と適性作文対策講座の2つの講座を受講していたそうだが、教材が届くと、土日にそれぞれ2時間程度取り組めば、ほぼ1ヶ月分が終わっていたそうだ。
保護者が知れば、4時間程度の勉強時間しかないのに、合計で10,000円前後もするのは、かなりの割高だとバレてしまったであろうが、毎月提出して高評価で答案が返却されると親に褒められて嬉しいから、頑張って勉強していることにして、しばらく続けたそうだ。
教材も添削問題も簡単で、取り組んでいて苦痛はないし、むしろサクサク解けるので楽しかったらしい。
その上で親から褒められるので、小学生にとっては、うれしくてしょうがない。
しかし、小5の後半には、通信教育に取り組んでも模擬試験の成績が上がるわけではないことを悟り、月に数時間程度であっても、塾の勉強の(受検対策全体の)妨げにはなるし、やってもやらなくても成績にほぼ影響がないなら、その数時間は読書などの自由時間に当てた方が、全体としての受検対策の効率が上がると考えて、自分から保護者に辞めたいと申し出て、塾の勉強に専念することにしたそうだ。
利発な子なので、浮いた通信教育代は、文房具代などにしたら、勉強道具が充実する上に、ほとんどがおつりになるし、そのおつりというか余りは、生活費の足しにするか、塾代に充当する方が、通信教育を続けるよりも遥かにお得だと、考えたそうだ。
そうした子を持てた保護者は、幸運であろう。
さて、通信教育の合格実績は、そのほとんどが塾の合格実績と、ダブルカウントになっているのではないかと、思われる。
純粋に通信教育だけで合格した人は、都立中に限って言えば、ごくごく少数派であろうということだ。
そうでなければ、ある都立中の入学者のアンケート調査とは一致しなくなる。
ある都立中が入学者160人へのアンケートを実施したところ、塾に通っていましたかという質問に、塾に通っていたと答えた生徒は155人以上で、無回答をふくむ不明の生徒が5人程度であったそうだ。
このアンケートは毎年行っていて、この質問に対する回答には、毎年ほぼ変化がない。
このアンケートで変化があるのは、併願した私立中学の実校名と実人数である。これは過去の日記で書いたので、今回は割愛する。
通信教育をどう活用するかは、受検生親子それぞれの、自由であるし勝手である。
ただ、塾への通塾1日分か2日分しかない内容に、毎月5,000円とか10,000円とかを支払うのは、本当に魅力的なのかどかは、一度冷静に検討されてみてはどうだろう。
これは、中学受検や中学受験だけでなく、高校受験や大学受験でも言えるであろう。
=お知らせ=
令和7年に受験学年となる学年の募集人数を制限します。
令和7年に受験学年となる学年とは、
令和5年の春に小4と中1と高1になる学年、
令和6年の春に小5と中2と高2になる学年、
令和7年の春に小6と中3と高3になる学年で、
令和8年の新春に一般受験を迎える学年です。
人数制限を行いますのは戦略があるためです。戦略は厳に秘匿します。
尚、令和5年度に小6や中3から継続して受講される中1や高1の場合はこの限りではありません。また、令和5年度の小4や中1に該当する場合でも「合格コース」は募集制限の対象にはいたしません。
追伸
今年の秋から新たな取り組みを開始し、より活気に満ちより真剣さに溢れる中で指導ができております。塾生と塾生保護者に、この場を借りて深く感謝を申し上げます。
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