[2023年4月21日]
最近、もっともらしいウソを平気でつく人や、正解っぽい誤答を平気でする子が多くなったような気がしていたが、ある民放テレビ番組をたまたま見ていて、これにそっくりだなと感じたことがあった。
ジャーナリストでニュース解説者の池上彰氏が、ChatGPTを使って、ご自身の経歴を訪ねて見たら、
慶應義塾大学法学部卒
神奈川県横浜市出身
日本経済新聞社入社
と答えてきたそうだ。
そのまま信じてしまう人がいても、おかしくはない回答だ。
国際政治や国際情勢の解説が上手なので、法学部の出身だろうと見当をつけたのだろうか。
慶應義塾大学の日吉キャンパスは神奈川県横浜市にあるので、その住所を引っ張ってきたのだろうか。
国際政治や国際経済の専門的な解説が上手だから、放送局ではなく、新聞社出身と判断したのだろうか。
しかし、すべて不正解である。
正しくは、
慶應義塾大学経済学部卒
長野県松本市出身
日本放送協会(NHK)入社
である。
ChatGPT、もっともらしいウソの典型のような回答を、してくれたのである。
池上彰氏本人が解説してくれなかったら、多くの人はウソに気がつかなかった可能性がある。
つまり、AIにマンマと騙されていた可能性があるということだ。
教育現場でも賛否両論が飛び交っている。
現実的で直接的な問題は、大学などでレポートを定期試験の代わりにする場合であろう。
勉強不足の学生であってもAIソフトを使用すれば、効率的にネット情報などを検索と情報収集の代行をしてくれて、しかも言語最適化機能で文章化まで代行してくれる。
学生数が多く忙しい大学の教授などは、新しいタイプのウソや新しいタイプのレポート代行インチキ作成を見破れるスキルを身につけなければ、インチキ学生に騙されてしまうことになる。
総合型入試(旧AO入試)では、志願理由書や活動報告書や自己アピール文などを事前に作成して審査を受けるが、こうした審査書類もAIソフトでもっともらしいモノが簡単に作成できるような時代になってしまった。
こうしたウソやインチキは、面接や口頭試問、外部試験成績証明書やペーパー試験を組合わせれば、見破るのはそう難しくはないと思うが、もともと性善説で入学者選抜にあたっていたであろう入学者選抜スタッフに対する裏切り行為が横行しかねないことは、今後、教育界に大きな波紋を広げるに違いない。
今後、ChatGPTのようなAIソフトが普及すると、ウソとホントを見分ける能力が、より問われるようになると考えられる。
巷には、もっともらしいウソを得意とする「ニセ優等生」や「ニセ博識者」などがあふれるようになるかもしれないから、社会的なストレスが増大するかもしれない。
まあ、今のところ、多くの入学試験ではパソコンやスマホの持ち込みはできないから、誤ってウソが得意な受検生を合格させることはないだろうとは思うが、注意を怠れば、予期せぬ場面で「嘘つきAI」に騙されるかもしれないことには、注意すべきであろう。
もともと「ウソつき」には騙されないように注意して生きてきたのだから、時代の変化に合わせて、これからはAIのウソにも注意すれば済むだけのことではある。
ただ、そうしたウソを見抜くスキルを高めるためも、今以上に、しっかりとした学びが求められることになるであろう。
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