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三田学院

[2023年5月11日]

【都立中】重課金ゲーム

中学受験にかかる費用の相場は、大手塾の場合に小4から小6の3年間で約300万円である。

この他に、中学入試の受験料や、中学の入学金と寄付金や、中学1年の前払い授業料(多くは前期分か1学期分)などがかかるから、中学入学時までに約500万円くらいが必要であろう。

大学受験にかかる費用の相場は、大手予備校の場合、一般学部であっれば、高校3年生の1年間で約150万円である。

オプション講習や夏期講習などを追加受講すれば、約200万円を超えてくるだろう。

中学受験率が上昇を続けて都心部では50%を超え、大学進学率が全国平均で50%を超えて都内に限れば70%を超えた状況を鑑みれば、一部の人だけがこうした費用を捻出しているのではなく、大多数の人が支払っていると考えるのが妥当であろう。

高額な受験費用を多くの人が負担しているのだが、冷静に考えてみれば分かることだが、難関私立中学の定員は増えていないし、難関国立大学の定員は増えているどころか減少しているから、多くの人は多額の費用をかけながらも、満足できる結果にはつながっていない。

重課金ゲームは、重課金バブルと言っても過言ではないだろう。

いつか必ず破綻すると考えておいた方が賢明である。

日本経済団体連合会(経団連)が発表した2050年の日本経済の予想では、少子化と高齢化と人口減少の進行で、労働力人口の減少と資本蓄積の減少から、2030年頃から、日本は恒常的なマイナス成長が続くようになるとしている。

2030年とは、7年後の世界である。

近い将来のどこかで、重課金ゲームは、破綻する可能性が高い。

過大な広告宣伝費や過度に快適性を追求した設備や環境、そして、それらを支払った後に残る過剰な利益や高額な役員報酬や株主配当。

これを支えているのが、さしたる成果は期待できないことを知らずにこのゲームに参加する、多くの受験生保護者たちである。

経団連が予想した2030年以降の日本の状況では、これらは維持できないであろう。

重課金ゲームは、経済的にいつか破綻する。

それ以前に、

重課金ゲームは、制度的にすでに破たんしている。

多くの受験生親子が、輝かしい未来を期待して多額の費用を支払い、そして夢破れていく。

これが、大手塾や大手予備校の集金システムであることを正確に理解する必要があろう。

入塾時期を遅らせたり、オプションを選択したり、個人でできる抵抗をいくら試みても、重課金ゲームの考え抜かれた集金システムには、対応することは難しい。

ごく一部の成功した重課金ゲーマーの体験談に惑わされてはいけない。大多数は重課金ゲームの敗者となる。大多数とは約80%である。

当初の目標を最終的に達成できる人の割合は、高々20%程度だからである。

ワンチャン目標までを加味すれば、高々10%程度かもしれない。

大手塾や大手予備校のシステムに乗っかる限り、マクロ的には、そうした結果にしかならないことに、早く気がつくべきであろう。

しつこく書くと我田引水かのように思われてしまうおそれがあり、それは癪に障るので、説明はほどほどにはしておくが、実態はまぎれもなくそうなのである。

重課金ゲームに参加しながらも、重課金ゲームから距離を置いていた人に負ける受験生は、数多くいる。

それでもまだ、重課金ゲームを選び続けるのだろうか。

もともと破綻していて、いずれそれが広く知れ渡る、重課金ゲーム。

かつてのオランダの球根バブルが、その後も世界中で繰り返された
ように、日本の受験競争における重課金ゲームは、そのバブル崩壊まで、続くのであろうか。


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