[2023年6月20日]
東京大学への合格指導に定評がある予備校講師と情報交換する機会があった。
東京大学専門の講師であり、東京大学受験生以外は指導しない、実力派の講師だ。
さぞかし難しい内容を指導しているのだろうと、想像する人が多いかもしれないが、実はそんなことはない。
担当は数学である。
最も重点的に指導するのは、大学受験用教材の例題を完璧に解けるようになるまで、何度も何度も周回学習させ、何度も何度もアウトプットさせて、基礎基本が徹底的に脳と身体に沁み込むまで、そして、手と脳がスーっと動くようになるまで、徹底して取り組ませることだそうだ。
なんだ、簡単ではないか。
そう思った人は考えが甘い。基礎基本を徹底的に理解させることは想像以上に難しい。
小石川中等や日比谷高校や早稲田大や慶應義塾大に合格した塾生ですら、基礎基本の全てを完璧にマスターさせるまでにはかなりの労力と時間がかかった。受験生本人もかなりの労力と時間を費やしたはずだ。
成績が芳しくなければないほど、その受験生の基礎基本の理解度の程度がどんどん怪しくなっていく。
言い換えれば、成績が芳しくない受験生ほど、基礎基本を蔑ろにしているということだ。
この講師によれば、過去問レベルというか実践レベルの問題に取り組ませるのは、基礎基本が完成してからというのが、鉄則なのだそうだ。おおいに賛同する。同じ方針で指導している。
これとは別に、無名の高校から東京大学に合格した人の、受験生時代のお話しを聞く機会もあった。
この受験生は、さらに興味深い。数学の受験勉強は、教科書(検定教科書)の徹底理解に重点を置いて取り組んだそうだ。
それで東京大学に合格できるのかと疑問に思う人もいるだろう。
しかし、合格している。
しかも、無名高校から。
もちろん、検定教科書だけや大学受験用教材の例題だけで合格できるほど、東京大学の合格競争は甘くはない。
しかし、彼ら彼女らが真摯に取り組んだことは、まずは基礎基本の徹底理解であったことを、忘れてはならない。
難しい教材に取り組み、難しい授業を受ければ、成績が上がり、難関校や難関大学に合格できると考えていたなら、その時点で大きな過ちを犯している。
基礎基本の徹底理解と定着のさせ方が合わないなら、その塾やその予備校は、すぐに辞めた方がよい。
時間と労力と費用を、ドブに捨てることになる。
小規模塾を見下すような態度の保護者にお会いすることがよくあるが、ほぼ決まって子の成績が芳しくない。ほぼ共通して難しい教材を使っているのかとか、難しい授業をしているのかと質問してくるが、そもそも、その質問自体が的を外している。
子にグラグラでユルユルの基礎基本しか身につけさせられなかったことは、保護者に責任がある。
小規模塾を見下す保護者は、子から成長の機会を奪う毒親でしかないことに、早く気がつくべきだ。
さもなければ、大きなツケを、一生かけて、子に支払わせることになるのだから。
まあ、巷にはそうした親や子がたくさんいるから、そうでない親や子が受験で勝てるのだ。
だから、そうした親子たちは、目覚めさせてあげずに、放っておくのが賢明なのかもしれない。
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=お知らせ3=
こちらからの返信メールにお気づきになられない方が多いようです。いつもはご覧になられていないホルダーなども、ご確認くださいますようお願いします。
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