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三田学院

[2023年7月10日]

【都立中】大手全滅教室

毎年のように情報が寄せられる、大手塾の全滅教室情報だが、今年も塾生保護者から情報が届いている。

都立中受検専門大手塾の情報である。教室名まで把握している。

今春の都立中入試で、全受検生が不合格になり、全員が地元公立中学に進んで、高校受験で再起を図ることになったそうだ。

適性検査入試を行う私立中学の特待にも、一人たりとも合格できず、都立も私立も全滅となったようだ。

情報を伝えてくれたのは、小4塾生の保護者である。

小4ママ友の間では動揺が広がっているようだが、兄弟姉妹に昨年の小6がいない保護者には、そうした情報は入りにくいのであろうか、今年も新たな全滅候補の受検生が、続々と全滅教室に集まってきているようなのである。

どう考えても、こうした状況はサスティナブルだとは考えにくい。

大手塾側も承知しているのでないだろうか。その上で、行けるとこまで行こうということなのかもしれない。

都内の多くの大手塾は長らく増収増益を続けてきたが、今年に入り減収減益を予想する大手塾がちらほら出てきている。特に私立中受験指導や中高受験の個別指導が主力の大手に減益予想が目立つ。

それぞれに要因がありそうだが、私立中学については私立中学受験率が史上最高率を更新し続けてきたので、そろそろ予想されたことではある。

個別指導塾に関しては、人件費の高騰が大きな要因ではないだろうか。

一方で、都立中専門大手の業績予想では、今年も増収増益を見込んでいるようである。都立中の総受検生数が減少に転じてから、もはや数年以上が経過しているにもかかわらず、増収増益を続けられるのは、不可解である。

おそらく収益の柱は、すでに高校受験生に移行しているのであろう。

全滅教室は、高校受験生の青田買いの機能を強めていて、全滅はむしろ増収増益に寄与しているのだと思われる。

粗悪なサービスを提供すればするほど、企業収益が向上するという、経営学理論的にはありえないビジネスモデルが、成立していることになる。

経済学のモデルも、経営学のモデルも、参加者がすべて正しい判断をすることで成り立っているから、この粗悪サービスが収益を向上させるビジネスモデルを上手く説明できない。

できるとすれば、悪貨が良貨を駆逐する経済学モデルだけかもしれない。しかしこのモデルではいずれ経済は行き詰まる。

だとすれば、粗悪サービスが収益を向上させるビジネスは、いつか行き詰まることになる。

たぶん、その頃には、新たな粗悪サービスをビジネス化して移行し、また高収益を続けていくのであろう。

こうしたビジネスが、社会全体の効用を高めることに貢献しているのかどうか、経済学の研究者に、ぜひ検証してもらいたいものだ。


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