[2023年9月3日]
夏休みが終わった。
学校授業が始まれば、もはや朝から夜まで受検勉強に励むことはできない。夏休みに積み残した課題は、取捨選択した上で、最終的にそのほとんどを捨てざるをえなくなる。
時は元に戻らない。
都立中が難関私立中学の併願校になって久しい。これに拍車をかけたのは、都立中の難関大学合格実績が安定してきたことと、それに伴い都立中が難関校として定着したことだ。
都立中受検生の上位層が、適性検査型指導塾ではなく、学力試験型指導塾に流れたことも影響している。
しかし、学力試験型指導塾では適性検査型入試の合格力がさほどつかないこともしだいにわかり始めている。もともと適性検査型指導塾の合格率は低かったが、学力試験型指導塾に通っても合格率は低いままのようだ。
そのことに気がついた受検生が、正確には受検生の保護者が、今後どのような判断を下すのか、実に興味深い。
大都市圏で暮らしていると、少子化の深刻化に気がつかないことが多いようだ。確かに大都市圏では少子化は緩やかにしか進行していない。その分、地方圏での少子化の進行は深刻なのである。
これは全国区での闘いとなる大学受験で顕著に影響が現れる。今ですら約半数の私立大学が実質定員割れだが、向こう数年でさらに定員割れする私立大学が大幅に増える見通しである。
文部科学省は私立大学定員厳格化の緩和を決めたが、これにより今後生き残れない私立大学はどこか、より分かりやすくなってしまった。
今後、大学入試は、高校入試のようになって行く。
全員が入学できるのに、なぜか激戦、という入試だ。
激戦なのは一部の人気大学だけで、残りの大学は、入学試験は形式だけになっていくだろう。
その際に、かつては評価の高かった大学が、今後も高い評価を受け続けられるかどうか、怪しくなっていくであろう。
今は必死になって合格を目指した大学が、近い将来には実質全員合格になってしまうということだ。
必然的に、入学者選抜のありかたも変わっていかざるをえない。
ある有名私立大学は、すでに入学者の70%以上を一般選抜以外で選んでいる。つまり学力試験での入学者は30%未満であり、大学の偏差値は入学者のごく一部の偏差値でしかなくなっている。
そうした中では、これからどう中学受験を闘って行くべきか、再考すべき時期に来ていると言えそうだ。
実は、都立中の合格難易度も大きな変換点を迎えていたことが、しだいに明らかになってきた。
すべての都立中の難易度が上昇し続けていたわけではなかったのである。
今後少子化がさらに進行すれば、私立中学の多くと公立中高一貫校の一部は、生徒募集が難しくなっていくと予想される。もちろん、すぐには顕在化しない。5年や10年といったタイムスパンで顕在化していくことになるだろう。
難易度で志望校を選ぶのはお勧めしない。難易度が学校の良し悪しの尺度ではないことはご承知だろうが、これまで以上に多くの学校の難易度が中長期的に大きく変動することが予想されるからだ。
今後、中学受験は大きな転換点を迎えるであろう。
大手塾の営業トークに乗るのは、そろそろ終わりにした方が賢明である。
=お知らせ1=
秋から開講時間帯を延長します。これに伴い「大規模キャンペーン」を実施します。ご興味のある方はトップページからご確認ください。
=お知らせ2=
9月より順次、募集基準と募集期日の改定を予定しています。これによりコース間の整合性を高めます。新しい基準と期日はホームページ上での改定をもって順次ご案内いたします。次のコースに再編する予定です。コース名は現時点では仮称です。
都立中合格コース
難関私国立中合格コース
中堅私国立中合格コース
マルチターゲットコース(旧「基礎学力育成コース」)
難関高校合格コース
上位高校合格コース
中堅高校合格コース
高校進学コース(旧「基礎学力育成コース」)
中高一貫生コース(中学生)
難関私立大学合格コース(高校生)
=お知らせ3=
体験授業をご希望されます方は、PC版トップページの「インフォメーション」→「体験授業・学習相談」→「体験授業のお申込方法」を、事前にご確認いただいてから、ご連絡をお願いします。
*「24時間WEB予約」は、ご利用をご遠慮ください。
=お知らせ4=
「教室案内」のチラシを「教室の入口ドアの外面に置く」ことにしました。ご自由にお持ち帰りください。ドアノックやインターホン呼び出しの必要はありません。
=お知らせ5=
こちらからの返信メールにお気づきになられない方が多いようです。いつもはご覧になられていないホルダーなども、ご確認くださいますようお願いします。
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