[2023年10月1日]
模擬試験各社から合格校判定の登録状況に基づく倍率予想や難易度予想が公表されている。これらに関するコメントも出回っている。
例年気になるのは、私立中学受験において、人気校が目まぐるしく入れ替わることだ。
ここ10年ほど私立中学人気を牽引してきた共学校などで倍率に落ち着きが見られる。これまで人気が白熱していた国際教育や海外大学進学に強い学校の人気も落ち着いてきている。
相変わらず人気が高止まりしているのは有名私立大学附属校である。バーダーフリーの私立大学に限らず、有名私立大学も、少子化の進行による志願者減少に備えて、一般型の定員を絞り、附属校からの内部進学をふくむ推薦型や、総合型の定員を増やし続けていることが要因となっている。
ただ、附属校の難易度が大幅に上昇したので、附属校ルートのお得感は大幅に減衰している。総合型や公募推薦や自己推薦や指定校推薦を上手に使えば、附属校ルートよりもさらに入学難易度の高い私立大学に進学できる可能性があり、人気は密かに総合型や推薦型にへ移行しつつある。
大学受験でも動きがある。地方旧帝国大学で倍率が上昇しそうな気配である。東京大学や京都大学はそれほどでもない。
今年は難関大学でチャレンジ志向が高まるなどという見方もあるようだが、国立大学に関してはそうとまで言えるかどうか疑問がある。
難関私立大学は、前年度が私立大学入学者定員厳格化の緩和の初年度で、MARCH以下は軒並み合格しやすかったので、そのデータを基に強気の出願を考えている受験生が増えそうだが、厳格化の緩和は入学者を単年度ではなく複数年度で調整すれば良くなっただけで定員が増えたわけではないので、来年度はかなり難易度が戻る可能性があり、安易なチャレンジ志向は危険だということを知っておくべきだろう。
早稲田大学や慶應大学は定員厳格化の影響は軽微なので、今年も来年も難しいままになるだろうから、チャレンジすれば合格できるというものでは、そもそもない。
次の大学入試では、地方旧帝国大学や地方難関国立大学やMARCHなどへのチャレンジが増える可能性はある。
自分だけが合理的な判断をしているつもりでも、他のライバルも同じような判断をしていれば、おなじ獲物を狙うライバルが増えるだけであり、激戦になるリスクがあることを、理解しておくべきだろう。
人気は人気を生む。
人気と実力は別物。
人気から少し外れた実力校を選ぶのがお得である。
難易度よりも学びたい内容を優先すべきでもある。
余談になるが、先週末と今週末ともに、都心の交通量が異常に少なかったように思う。ガソリンスタンドも空いていた。
10月に連休があり、秋の紅葉シーズンが控えているので、ここ数週間はマイカーによる遠出が控えられたのかもしれない。
もしそうだとすれば、秋の行楽シーズンの渋滞が心配される。
みんなが同じ判断をすれば、みんなが同じ時期や場所に集中するリスクが高まる。
合理的に計画したつもりが、残念な結果(大渋滞や大混雑など)を呼び込むこともあり得る。
さて、実際には、どうなることだろうか。
答えは、すぐに出る。
<お知らせ>
「1通学校1名のみルール」を導入します。
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安心して受験対策に専念できるようにするための措置ですので、ご理解とご協力をお願いします。
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このため、ご入塾ご希望される方の間で、不公平が生じませんように、これまで以上に、どなたにも募集基準を厳格に運用いたします。ご理解の程よろしくお願いします。
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