[2023年12月19日]
少子化と新設大学増加による大学全入時代
総合型選抜と推薦型選抜による入学者全盛
国公立大学でも総合型や推薦型が増加傾向
保護者世代とは全く違う今の大学受験事情
私立大学の一般選抜では、難関国公立も目指せる上位層と、推薦や総合では有名私立大学から合格がもらえない取れない下位層に、二極化が進んでいる。
高校入試や中学入試で少しでも上の学校を狙えば、その先の大学進学で夢が叶う時代は、終わりを告げようとしている。
文部科学省は新たな学びの柱として「探求」を導入したが、すでに教科の単なる学力だけを学力としない時代に突入しているのである。
大学入学共通テスト(以下、共通テスト)はセンター試験以上に私立大学の利用が進んでいる。しかし、共通テストはセンター試験とも共通一次試験とも、大きく異なる出題方針となっている。
大手予備校では、高校学習内容をしっかり理解できてさえいれば、難なく解ける問題であることには変わらないと、主張し続けているようだが、実態はそうではない。
これまで通りでなければ困る塾や予備校のウラ事情があるから、そう言い張っているだけだ。
共通テストは、実は高校の現場教員にとっても都合が悪い。新しい時代の学びに対応するのは、実力がある現役高校教師であっても容易ではないからだ。
共通テストは、教科内容を本質的に理解できていないと、正解できなくなった。
従来のように、網羅系の参考書や問題集を周回して解法パターンを覚えても、ただ単に英単語と英熟語や英文法と英語語法を覚えても、得点できなくなった。
難問化していると分析する予備校講師が多いようだが、難問化しているのではなく、本質的な理解を問う内容になっているから、パターン学習では手に負えなくなっているのだ。
顕著なことは、問いを本質的に理解できなければ、解答方針が定まらないし、解き始められないし、正解に至れないことだ。
共通テストを攻略するためには、受験対策そのものを見直さなければならなくなったのである。
しかし、現場はまだ変わっていない。
しばらくは、変化に対応できない受験生は、苦渋を味わい続けることになるだろう。
一般選抜だけが大学受験であるかのように考えることも危険である。難関私立大学でも一般選抜以外による入学者が50%を超えているが、今や国公立大学でも30%を目指した改革が続いている。
この状況に対応できない受験生は、苦しい闘いになることが必至である。
総合型や推薦型にも対応できるように、報告書点・内申点・評定平均対策に、これまで以上に注力するとともに、大学入試でも評価されるような「探究」学習に計画的に取り組みつつ、一般入試を本命として、継続的に学力向上を目指すのがよい。
ここで重要なことは、総合型や推薦型の対策に偏り過ぎないことである。指定校推薦が受けられるかどうかは早くて高3の初夏にならないとわからないし、実質定員割れの私立大学でもない限り総合型や公募推薦型や自己推薦型で、確実に希望校から合格をもらえるとは限らないから、推薦型や総合型で不本意な結果しか得られなかった場合は、一般選抜で闘わなければならなくなる可能性があるからだ。
最近増加傾向にある、総合型や推薦型が専門の予備校や大学受験指導塾の甘い誘惑に惑わされてしまうと、大学受験そのものを失敗してしまう怖れがあることには、十分な注意が必要である。
中高一貫校や高校を選択する際には、新しい大学受験戦略が実現できる学校であるかどうかを、選択基準に入れておくことがよいだろう。
誰にとってもA校がよくてB校が良くないということではなく、どの学校が最適かは個々の受験生による。
誤解を怖れず言えば、高い偏差値の学校を目指せばその先に明るい将来が保証されるという時代ではなくなったので、入学後に活き活きと学びに取組める学校こそが、個々の受験生にとっての最適な中学や高校となるであろう。
都市部など幅広い学校選択ができる場合でも、過度に難易度が高い学校への入学だけを追求せずに、入学後に余裕を持って高い「内申点」や「評定平均」が取れそうな学校を選択する方が安全である。入学後にリーダーシップを取れそうな学校であれば尚よい。
苦手教科克服や、校内順位を上げることに、日々悪戦苦闘するだけで終わるような学校生活では、その学校を選んだ意味は薄れる。
入学後に余裕をもって、興味関心分野の「探求」学習を行うことができ、興味関心分野(数学オリンピックやボラティアやスポーツなど)でのコンクールなどでの入賞や表彰を目指すことができ、さらには外国語外部試験スコアの向上にも取り組めるのがよい。
私立難関校受験にこだわり過ぎず、活動自由度の高い公立高校を視野に入れるのも良いだろう。
誤解しないでいただきたいのは、手抜きをしても良いということではない。
新しい時代における受験で成功するためには、努力の方向性が、これまでと大きく違うということだ。
大手塾や大手予備校のウラ事情を知らずに、旧態依然とした躍らせ方に載せられてしまうと、お門違いな闘い方で、苦しみながら、敗北することになりかねないのだ。
<お知らせ1>
都立中高一貫校トップ校の都立小石川中等や、都立高校トップ校の都立日比谷高校や、私立大学トップ校の早稲田大学と慶應義塾大学へ合格者を輩出でき、しかも累積合格率100%で輩出できたことは、塾生やその保護者の方々のご理解とご協力があったからです。深くお礼を申し上げます。
2024年4月で、教室は10周年を迎えます。これも塾生や保護者や関係者の方々のご理解やご協力と厚いご支援があったからです。重ねてお礼を申し上げます。
この10年間は、難関都立中学や、難関都立高校や、難関大学への、合格率100%を目指した受験指導に注力してまいりました。そして、目標を達成することができました。これも、みなさまのご理解とご協力とご支援の賜物です。厚くお礼申し上げます。
今後は、合格者数をさらに増やすことも目標に加えて、数年計画での目標達成を目指します。合格率が高くても受験者数が増えなければ合格者数も増えません。伝統の「合格コース」は存続させたまま、募集基準を緩和した「育成コース」(仮称)などを追加するなどして、受験合格者数を増やす努力をしてまいります。新コースにも変わりなく合格ノウハウを注ぎ指導しますので、どうぞご期待ください。
ただし、教室数を増やすつもりはありませんし、教室を広くするつもりもありません。よって、大規模に合格者数増を目指すものではありません。「合格率100%だけを追求しているのではない」というメッセージです。
<お知らせ2>
「資料請求」をいただいた方へご案内します。かねてよりご案内の通り、資料の送付は行っておりません。資料をご希望されます場合は、教室入口扉の外側に、お持ち帰り用の資料をご用意していますので、ご自由にお持ち帰りください。ノックやインターホン呼出の必要はございません。むしろご遠慮をお願いいたします。
<お知らせ3>
「お問い合わせ」をいただいた方へご案内します。お電話による案内や回答は行っておりません。お知りになりたいことがございましたら、具体的にご記入された上でお問い合わせください。
「お問い合わせ」される際も、ご希望コース名の他に、募集基準と募集期限の充足状況をご明記くださいますようお願いします。ご記入がない場合は対応をいたしません。
<お知らせ4>
ご入塾をご検討されていらっしゃる方は「体験授業のお申込方法」をご覧になられてご連絡をお願いします。通塾受講をご希望される方はもちろんですが、在宅受講をご希望される方も教室における体験授業をお受けいただいております。
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